【友里征耶の暴論】 出て行けるものなら出て行ってみろ トヨタ

トヨタのシャチョーが株主総会を通して日本政府に要求を出したようです。

六重苦がある。為替、環境対応、自由貿易協定(FTA)、法人税、労働環境、電力状況だ。限界を超えている。理屈上は、(国内での)ものづくりは成り立たないと申し上げてきた

自分たちにとって邪魔な規制や問題を解決しないなら、日本から出て行くという恫喝でしょうか。しかしトヨタは勘違いしていないか。何も規制や縛り、許認可で己の商売が都合良く出来ないのは

トヨタなど自動車業界だけではない

のであります。ちょっと考えただけでも

談合記者クラブが顔を利かすマスコミ、事実上独占である発送電事業、海外参入を拒む建設業や上下水道業界、許認可がうるさい医療・医薬品業界、宗教上の問題で海外進出できない畜産業などなど

理不尽な規制を受けているのは自分たち(トヨタ)ばかりではないのです。他にも沢山の会社や人たちがうまく利益を上げられないだけではなく

参入そのものを拒まれている

のであります。自動車業界なんて結構自由ではないかと思うんですね。海外の国々も懐深く受け入れてくれていますし。
海外が受け入れてくれない業界もあるから自分たちはまだ恵まれている、との大人の判断が出来ないトヨタの狭量さ。そこで私はトヨタに言いたい。

やれるものなら全部海外へ移転したらどうか

海外進出にはリスクが伴います。法律(税法ふくめ)がコロコロ変わる中国、日に何回か礼拝で仕事がストップするイスラム、そして政情不安な国も沢山あります。日本ほど停電の少ない国はないのではないか。
日本に拠点を置いているから、いや置けるから、新興国へも生産拠点を安心して広げられるのであります。

また肝心のトヨタ幹部やその家族、王様のように振る舞える三河、いや中京を出て海外で生活する勇気があるのか。チヤホヤされている彼らですが、一歩中京を出れば

ただのケチな田舎のお金持ち

ではないかと言ったら怒られるでしょうか。
そしてその大マーケットである中国、ロシア、インド、ブラジルなども

日本に勝るとも劣らない各種の規制(行政の腐敗も含めて)

があるということをなぜわざと無視しているのか。なんだかんだ言っても日本では、国産メーカーは恵まれていると友里は考えるのです。

我々の日本脱出を避けたいなら、我々の都合の良いようにしてくれ

と政府に要求する「トヨタの甘さと傲慢さ」、私は感心しません。
私は前から声を大にして言っております。人口がこれからどんどん減少する日本、

理屈上は、どんなことしても物づくりは成り立ちにくくなる

のであります。
六重苦が解消されても、肝心のマーケットがシュリンクするのですから、日本に生産拠点を置く限り苦しくなるのは当たり前。
まして自動車にステイタスを見いだす客層の減少もあります。機能だけを考えて、小型車、軽自動車で良いという英断を下す人の増大も避けられません。
成熟してしまった(ピークを過ぎた)マーケットにトヨタはこの先何を期待しているのでしょうか。
こんな簡単な「理屈」も、アホウ学部、もとい法学部で学ばなかったというならば、慶応大学も怠慢すぎるというしかありません。
私はもう一度言いたい。家族共々ぬるま湯である中京の地を

出て行けるものなら出て行ってもかまわない

生産拠点だけすべて海外へ移転し、幹部や家族は中京の地に留まるつもりだとしたら、甘すぎるというものです。

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