「月刊めしとも 4月号」の特別座談会について

読者の方から友里掲示板で、「めしとも」の「そそるグルメ記事 そそられないグルメ記事」が今回で終わるようだが、その中で話題になっている「モンスターカスタマー」についてどう思うかとの問い合わせがありました。
私も数回出させていただいたこの座談会、なくなってしまうのは残念ですが、最後というので本日「めしとも」の宣伝をかねてこの座談会を取り上げます。

学校の父兄(父母)だけではなく、レストランの客もモンスター化しているというのが今回のお題。
貸し切りで事前に食材の打ち合わせをしていたのに、当日になって「これは食べられない」と怒って帰ってしまう客(全員ではない)の話には驚きました。恐らく幹事役の根回し不足なんでしょうが、帰った客も我慢して食べるという判断はなかったのでしょうか。
最近よく「・・・(食材)が嫌い、苦手なのではずしてくれ」という人を店で見かけます。
人間ですから食材の好き嫌いはあると思いますが、アレルギーでない限りアラカルト対応でない「お任せ」で使われる食材をブロックするのは私に言わせるともったいない。嫌いな食材、苦手な食材でも新しい発見があるかもしれないからです。
余程のゲテモノでないかぎり何でも食べてみたいと思うのはチャレンジ精神旺盛な友里だけではないと思うのですがいかがでしょうか。
以前江戸前の寿司屋で、光り物や〆物が苦手な人を見かけました。私に言わせると「寿司嫌いが寿司屋へ行っている」ようなもので、時間とお金の無駄だと思ってしまいました。
誤解を恐れず言わせていただくと、食材をブロックする人は真の「食べ歩き好き」、「外食好き」ではないと考えております。

今回興味をもったのは「食べログ」に対する店側の反応。座談会に出ているフレンチシェフはかなり「食べログ」への書き込みを気にしています。裏返せば「食べログ」は大きな影響力があるということでしょうか。
宣伝ページがあり、プロのライターやフードアナリストが仕事と割り切って平気でヨイショを書き込む「食べログ」、私は単なる店検索サイト程度にしか思っていないのですが、その評価を重視している人が多いということでしょう。

座談会ではある重鎮シェフが

一番の問題は客を教育する人がいない

と発言していたことを引用して、学ばなければいけないのは店やメディアではなく「客」だとの発言もありました。確かに問題ある客も多いでしょうが、問題ある「店」や「料理人」も多いのではないか。どちらか一方のカイゼンではなく、両者、つまり

?裸の料理人に「裸だよ」と言ってあげるメディア

の出現も私は必要だと考えます。