山本益博氏が「厳選!取り寄せごはん」(青春出版社)に続いて10月末に「マスヒロの東京番付」(実業之日本社)という本を出すことは知っていました。
しかし、その内容を漏れ聞いて私は驚いたのです。なんと、ミシュラン掲載店を相撲の番付でランク付けしているというのです。
ランクの仕方は違えども、友里征耶の「タイトル未定」(講談社)と着目が同じではないですか。
彼が主宰する営利団体「ア・ターブル99」のメンバーと共に1月から活動を始めたようなので、「モウラ」より後出しの企画のようですが、何しろマスヒロさんだけではなく営利団体(ア・ターブル)メンバーから選ばれた(自薦含む)「委員」の人海戦術で掲載店を取材してしまったため、友里より1ヶ月早く発売できるようです。
うーん、後出し企画とはいえ知名度高く「純粋なファン」が多いマスヒロさんのこの本、脅威であります。
しかし最近のJ.C.オカザワといいマスヒロさんといい、「サテライツ」、「委員」と称する信奉者を使って店評価して出版するのはいかがなものか。中には自分が行かないで載せてしまう店もあるとか。手抜きというか、立派な「取材費節約」ではないか。信奉者たちの食事費は負担していないはずです。
またいくら信奉者と言っても、著者と同じ「嗜好」であるはずがありません。はっきり言えば、MSGに鈍感な彼らより、サテライツや委員の方が、味がわかる人が多いのではないか。
そんな評価基準がバラバラな飲食店ランク付け本、ミシュランガイド同様に「整合性」があるとは思えません。
とはいえ、「純粋な購買者」が多いだけに心配な友里でありました。