ここ数年やたらと「食育」という言葉を耳にします。政府関係機関もふくめて何でもかんでも「食育」。しかしこの「食育」の本当の意味が私にはわかりません。
「栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病の増加、過度の痩身志向、食の安全、食の海外への依存、伝統的食文化の危機、等の問題」に対する方策であるとしても、これに便乗した事業がいくつもおこされており、利権というか何か胡散臭いものを感じてしまうのです。
栄養の偏りや肥満、伝統的食文化の危機を心配するなら、ハンバーガーや鶏の唐揚げなどのファーストフードを閉鎖してしまえばいい、と言っては過激でしょうか。不規則な食事を気にするなら、24時間営業を許可しなければいいわけです。
過度の痩身志向が問題なら、マスコミ含めた「ダイエット運動」をまずは問題視しなければならないでしょう。
以前毎日ファーストフードを食べ続けて体に悪いことを証明した番組の紹介を聞いたことがありますが、これらの問題を解決するのにわざわざ「食育インストラクター」とか「食育指導士」などの資格者を養成する必要があるのでしょうか。
マックやケンタッキーなどをどう扱うかを考えた方がより早く解決すると考えるのは私だけでしょうか。
これらの資格について問題提起しているサイトを読者の方から教えていただきました。
http://www2.plala.or.jp/kskikaku/sikakusyoho.html
私もまったく同感。「フードアナリスト」と同じく、こんな資格、まったく意味のないものだと考えます。
「食育事業」に関与している有名人としてすぐ思い浮かぶのが、服部幸應先生です。
しかし「愛のエプロン」のような番組に関与しておきながら、そして「家柄問題」を起こしておきながら、「食育」なんて偉そうに言える資格があるのか、私には疑問であります。
蛇足ですが、最近の先生の経歴や料理学校の宣伝に、「服部流割烹」絡みのキャッチがすっかりなくなっております。