西麻布交差点から広尾方面に向かった外苑西通りに直接面するビルを見てみてください。テナントの入っていないビルが何と多いことか。
ざっと見ただけで、「マイモン」や「たらふく」が撤退したビル以外にも、古くは男性ストリップで活況だった奇っ怪な形状のビルなど、虫食い状態であります。
「社長 島耕作」に他社の首脳との密談場所として「シミュレーション ゴルフ練習場」が出てきます。おそらく広尾学園近くのレジデンスのB2にある店がモデルだと思いますが、このビルのテナント棟は竣工以来ほとんどがまったく埋まっておりません。正面から見るとそれは寂しいゴーストビルに見えるのです。
また、この近辺(広尾学園から西麻布交差点まで)にある外苑西通りに面した飲食店は、「分とく山」と「cicada」を除いてかなり苦戦しているのではないか。
閉店→新規オープン→閉店→新規オープン→閉店→別業態オープンとなった場所もありました。
人の流れが少ないのでしょうか、それとも風水が悪いのか。
どちらにしても、無理してビルなど建てなければいいとおもうのですが、人間は歴史を学ばないというか、脳天気なポジティヴ志向の塊というか、「分とく山」の隣(広尾側)にまた大きなビルを造っているのを確認して私は驚きました。近くには前述した「ゴーストビル」が立派に存在しているのに。
レジデンス(マンション?)が主目的なのかもしれませんが、鳴り物入りで売り出された日赤病院のマンションも返品の山(キャンセル)で完売が大変だとか。
未曾有の不景気で高額マンションの売れ行きが厳しいのに、なぜ計画を見直すことをしないのか私には理解できません。
計画を中断することによる損の方が、推し進めた後の損よりはるかに小さくすむはずですが、責任を「先送り」する体質が更なる悲劇を生むことをわかっていながら現在の責任を明確にしない人間の性、無責任きわまりないと思います。
再開発ビルに出店し続ける飲食店業界、テナントが入らないビルの隣にまた新しいビルを建設する会社、彼らの辞書には「歴史から学ぶ」という言葉はないのでしょうか。
友里掲示板
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