自宅に送られてきたニューオータニの年末イヴェント案内を見て私は椅子から転げ落ちそうになりました。
クリスマスに贈る“SUPER OCHIAI”な9days!!
とキャッチの入った落合シェフフェア、まずはご覧下さい。
http://www.newotani.co.jp/tokyo/xmas/restaurant/02_bv.html
12/18から12/26まで、ニューオータニのベルヴューでの落合務氏プロデュースのコース料理が
1万500円(プリフィクス)
1万5750円(コース)
との表記に驚いたのではありません。
夜でも本店でのプリフィクスが4000円弱の店。場所がホテルだからといって普段の3倍以上の料理を提供できるのか、とこれだけでも疑問でありますが、このページの下の方にある
12/24“Space 40 th”(限定4組さま)
をクリックしてみて下さい。飲料とサービス料が入っているとは言え1名の価格がなんと
48,000円
との表記への私の素直な反応が椅子から転げ落ちであります。
自分の店の10倍の請求額のコース設定フェアへの参加を決断した落合氏、私は
何を血迷ったのか
と思わず唸ってしまった。4万円相当を
ワイン代
に当てるというならわかりますが、そんなことはまずあり得ないはず。自店で4000円の料理を造っているシェフが5万円近いコース料理を提供すると言うことは
カートの子供レーサーがいきなりF1に乗る
ような冒険(暴挙?)ではないか。最近はプーチンがF1に乗ったようですが、金をとるレベルではありません。
天下のMOFシェフ、ジャック・ボリ?さんのイヴェントとしても、4万8000円は高すぎると私は考えるのです。
高額請求するにはそれなりの高額食材を使わなければ客は納得しません。特にフレンチより
瞬間調理(下ごしらえなど準備が少なくて済むという意味)
なイタリアンです。高額請求はより高額食材に頼らなければならないはず。
普段扱っていない高級食材を急に扱えるものなのか。普段乗ったことのないF1にカートレーサーが乗るのと大差ないと私は考えるのです。
48,000コースの内容を見ると、単に前菜、パスタ2品、魚、和牛、デザートの構成。
イタリアンでこのような構成は、市井の店(高額イタリアン)でも請求はせいぜい1万円前後ではないか。
メニューから確認出来る高額食材は、前菜以外に使用するという
トリュフ
でありますが、この時期だと白トリュフの10分の1の流通価格といわれる
黒トリュフ
がせいぜいでのはず。キロ数万円の代物ですから、このコースに一人分で
1キロ近い黒トリュフ
を使うというならこの価格設定にも理解を示せるのですが、これまた現実的にはあり得ません。
それに私の経験不足・知識不足かもしれませんが、イタリアで黒トリュフをふんだんに使用した料理がそうあるのかどうか。
どんな飲料を出すかも表記しておらず、このメニュー構成だけを見てこの48,000コースを予約する奇特な人がいるとしたら、
本店のラ・ベットラの客単価を知らない純粋無垢な人
としか私には考えられないのです。
レトルト食品やコンビニ品に手を出すだけではなく、このような暴挙とも言える高額請求イヴェントにも足を踏み入れた落合シェフ。何を勘違いしてしまったのでしょうか。
暴挙ととるか、チャレンジととるか、それとも当然の行為ととるか。皆様はいかがお考えでしょうか。