有楽町西武が閉店?

今朝のTVで有楽町の西武百貨店が年内で閉店する方向で調整中との報道がありました。
そう言えば数寄屋橋には「次郎」だけではなく西武や阪急もあったなと思い出したのですが、客入りは90年代に比べて半減したと聞きますから、立地が良い割にそれほど目立たない存在になってしまったと言うことでしょうか。

私もこの10年ほど、この西武へ入店した記憶はないのですが、以前は面白い店がありまして機会があると訪問しておりました。それは地下のワインショップであります。
ショップ名は忘れましたが、百貨店としてはレアワイン、高級ワインも含めて力を入れたものでして、ロマコンなどもグラスで飲める(ここでロマコンを頼んだことがないので伝聞です)という有料テースティングスペースもありました。確か日本酒も色々置いていたと記憶しています。
このワインショップが無くなってから有楽町西武には行かなくなったのですが、伊勢丹も吉祥寺店を閉めるそうですから、この業界は冬と言いますか冬眠の時代に突入したと言えるでしょう。

百貨店の家電売り場がほとんど無くなったようですが、ワインショップも埋没気味ではないでしょうか。
90年代前半のまだ第三次ワインブーム前、渋谷の東急本店、新宿の小田急、銀座の松坂屋などのワインショップのイヴェントは活気がありました。

特に東急本店は懐かしい思い出があります。ブルゴーニュのカリスマ造り手のワインが売り出されるフェアの時など、オープン2時間前から並んだものでした。10時のオープンと同時にダッシュで地下のワインショップへ走り込むワインオタクを含めた客たち。私も先陣を切って何回も数量限定のワインをゲットしましたが、階段も競って駆け下りますから大変危険でした。

今はなくなりましたが、銀座の温泉跡に大規模パチンコホールがありまして、「花満開」という射幸性の強いパチンコ台が人気の時、やはりこのダッシュのせいで、転んで骨折した客も出たと聞いたことがあります。
最近の各百貨店のフェアは電話注文になっているようで、こいうったアクシデントが原因だったのかもしれません。

これらの百貨店からのワインフェアのお知らせ、10年前くらいからまったく興味が無くなり、私は見なくなりました。
収集意欲がなくなった(収納倉庫のスペースもなくなった)のが主因ではありますが、扱うワインに魅力的なものがなくなったのも一因であります。他のもっと良いルート(海外オークションも)の存在も百貨店には脅威でしょう。

最近は、スーツなど値の張る衣服は百貨店ではなくブランドの路面店や海外へ行った時だけしか買わなくなりました。好きなブランドの靴も海外の方が種類も多く値も安い。
最近百貨店で買ったものといったら、小型の旅行用スーツケースと「クロスウォーカー」(使用して歩くだけで腹回りが痩せるという下着)などインナーものだけです。(中元や歳暮、デパ地下ものは除きます)
つまり、路面店を持っていない会社の製品くらいしか百貨店で買うメリットはないのではないか。

百貨店業界の使命は終わったと言いますか、未来は限りなく暗いと私は考えます。