先日西麻布の交差点近くを歩いていて今年最後の発見かもしれない「閉店」を見つけてしまいました。流行っているとは思えませんでしたが、1つのシンボルだった
アマンドが11月で閉店
していたのです。張り紙を見たら「42年間」もこの地でやっていたとか。六本木の店が綺麗にリニューアルしていただけにグループでは儲かっていたのかと思っていたのですが、経営が厳しかったのでしょうか。
さて、先週に掲示板でお題をいただいていたのですが、ブログアクセス不能などでタイムリーに発信できなかった1961年もののボルドーワインについて本日ちょっと書いてみたいと思います。
まずは環境や教育の問題だったのか、相変わらず人脈自慢などつまらない自慢話で純粋無垢な読者を惹きつけようしている林真理子女史のブログ(魚拓)をご覧ください。
http://megalodon.jp/2011-1204-2312-09/hayashi-mariko.kirei.biglobe.ne.jp/201112/article_5.html
まず疑問に思ったのがこのフレーズ。
山本益博さんがいろいろ教えてくださる、なんとも贅沢な美食&ワイン会
おいおい、いつからマスヒロさんはワインを教えられるほどの飲経験を積んでいたのか。だいだい下戸なのにワインが好きになれるものなのか。
マスヒロさんが紹介し抜栓するシャトー・タルボを飲むと言うことは、たとえて言えば、運転免許を持たず車をほとんど操作したことがない人の運転で
マセラティ(フェラーリと書かないところを感じ取ってください)の助手席に乗るようなもの(公道ではなくサーキット内として)
ではありませんか。
マスヒロさん、若かりしき頃パリでフレンチを食べ歩いたと自慢しておりますが、当時「ワインをまったく飲まない変な日本人が出没している」といった噂が出回ったといった笑い話を聞いたこともあります。
またこの61年のシャトー・タルボ、林真理子女史は
マスヒロさんが言うには、この年のボルドーはすごく珍しいそうです
と紹介していますが、こんないい加減な事を書いてしまったら、何も知らない彼女の読者(これが大勢いるから不思議です)が誤った知識をつけてしまうではないか。まずはネットなどにあるこのワインの情報をご覧ください。
http://www.yoshidawines.com/product/591
ここでは現在のところ3本の在庫。価格は5万円弱とちょっと高い気がします。もう売り切れているようですが、楽天では3万5000円で売られていたようです。
http://item.rakuten.co.jp/k-wine/ml_1890-10/
人によって嗜好が異なるから何とも言えませんが、ボルドー4級のワインでありますから、例え1961年ものといっても
他人に自慢するほどのものではない
と言うこと。そこらの食べ歩きブロガーではなく、立派な直木賞作家のブログだからであります。
だいたい61年は20世紀を代表するボルドー当たり年の1つ。不良の年にはワインの生産が抑えられますが、当たり年は結構な量が生産されるんですね。生産された数的には決して「珍しい」ものではないということ。良い年なので価格が高くなることがあるだけであります。
不良の年だった1963年のボルドーワインを見つける方が遙かに難しいでしょう。
あとブログでも指摘がありましたが下戸のマスヒロさん、一応61年ものの古酒を
パニエを使用せず抜栓しグラスに注いでいる
んですね。多分パニエ抜栓をしたことがない(知らないのかも)のでしょうが、普通の経験者なら他人に「凄く珍しい」とうほどのワインでありますから、大事をとってパニエの使用は必須でありましょう。
使用したグラスに
ブルゴーニュタイプが混ざっている
というつまらない突っ込みはしませんが、グラスを回してダメなほど繊細なワインならば
なぜパニエを使用しないのか
という突っ込みを私はしたい。
私の拙い経験で言わせていただくと、古酒のコルクはワインが全体に染みこんでしまっていてボロボロのはず。リコルクもの以外
乾ききっている というコルクを見たことがない
のであります。
どんな状態で保管したら、50年たつボルドーワインのコルクが
乾ききるのか
私にはまったく理解出来ません。
2011年マイナス1961年は50年のはず。なぜこのワインが
人間で言えば90歳のお婆さん
に例えられるのかも理解不能であります。