家電や車に限らずアフターサービスというものは必要というかユーザーには必須であると思います。これがなければ安心して購入できません。では飲食店評価の業界はどうでしょうか。
ヨイショや辛口に関係なく、世にはびこる「店評価」ライター(ブロガーも含めて)は果たしてフォローをしているだろうか。書きっぱなし、褒めっぱなしでその後は知らんぷりの人がほとんどではないか。書きっぱなしではないか。
唯一しつこくフォローしているのは山本益博氏。「れい家菜」や「ゲンテン」などオープン時に宣伝した店、プロデュースした店が集客に苦しんでいるため、自分の担当コラムでしつこく宣伝していますが、その効果はないようです。自分を大きく見せるため、「次郎」や「ロブション」との親しさを自慢するのも忘れていません。しかし、その他のライターたちはそのような姿勢がみられません。
友里も「あの店は今・・・」シリーズで主に辛口で評価した店を再度取り上げて再評価するよう努めていますが、ポジティヴに評価した店(これが数少ないんですけど)のその後のフォローはあまりしておりません。そのまま勘違いせず店運営をしていると思っているからですが、「友里に釣られて行ったけどぜんぜん駄目だった」、「以前と違って勘違いしてCPや味が落ちた」といった店がありましたらご連絡ください。友里を待ち構える店関係者のメール以外、出来る限りフォローさせていただきます。
さて、マスヒロさん以外のライターはどうでしょうか。まったく書きっぱなしではないでしょうか。
たとえば先々週の発売だったと記憶しています「週刊文春」の「斬り捨て御免!食味探検隊」。甘露寺聡氏という銀座の若旦那が神泉のイタリアン「アルキメーデ」に対してかなり厳しい批判をしていました。総合点は67点。69点以下は「おごりでも行きたくない」ですから完全な駄目だしです。
私も以前のブログで、なぜシチリア料理でアラカルトがなく、小学生以下お断りにするのか。大食漢を自負する私でも食べきるのに苦労する、つまりほとんどの客が食べ残す量をなぜ出すのか、前菜やパスタなど皿数が多いのはいいが、味が単調すぎる、と甘露寺氏と似たような問題点を挙げました。ネットでもそのような意見を見ましたし、実際集客はそれほど順調ではないと聞いております。この店はオープン直後、自称農産物流通業者、実際は食材業者・飲食店の宣伝屋にしか見えないやまけんさんや彼と交流のあるあの古川修氏が絶賛していた店であります。とくに古川氏は、「すぐにイタリアン好きの間で噂が広まり、連日満席の店になりそうだ」と予想をしておりました。彼らはその後の店の様子、世間の評価が気にならないのでしょうか。
私がオープン当初から運営が難しいだろうと予想したカレーの「ラ・ソース古賀」。「さとなお」さんや彼のお友の伊藤章良氏が絶賛していましたが、集客に苦労して一年前に夜はビストロに変更しましたが相変わらず夜客がいません。
私が思うに、彼らは料理単品しか見ていない。井の中の蛙で味がわかるかわからないかは別にして、立地、値付け、経営姿勢、コンセプトといったトータルをまったく考えていないのです。「ゲンテン」や「れい家菜」にしても、ちょっと経営がわかる人がみれば、客は来ないだろうということは直ぐわかるはずだと私は考えます。
絶賛した責任ではないですが、集客に苦しむ店のため、ただ「宣伝」するのではなく、集客に寄与する経営戦略をアドヴァイスしてあげたらどうか。見る目がなかったのでしょうが、書いた責任としてフォローしてあげることが、問題点をほとんど指摘しない宣伝系のライターの義務だと考えます。