11/22の発売を控えて追い込みをかけてきたのでしょう、ミシュランガイド総責任者のナレさん。色々な雑誌に再び露出を繰り返してきています。
発売後に本屋で手に取って中を見た人は、「何だ、たいしたことないじゃないか」と感じてミシュランガイド自体が埋没する可能性がありますので、ミシュランネタも発売前のこの1週間が賞味期限と考え、友里のミシュランへの問題提起もスパートをかけるつもりであります。
今日は11/25号の「読売ウィークリ」からです。92ページから2頁にわたってナレ氏のインタビューが掲載されています。
問題にしたい点を3つ挙げてみます。
1、「東京以外に世界中どこを探しても、16万軒ものレストランがそろっている街はありません。(中略)東京は、1冊のガイドを作るにふさわしい、世界有数の美食都市なのです。」
確かにこれほど幅広いジャンルの店が揃っている都市は他にないかもしれません。しかし、私は言いたい。珍しくシビアな発言をしている伊藤章良氏の意見に「膝ポン」の友里としてはナレ氏の本心は、
「東京以外に世界中どこを探しても、ブランドに弱い小金持ちの客が沢山やってくる街はありません。(中略)東京は、フランス星付き店の支店、提携店を売り込むのが簡単な、世界有数のネギしょったカモ客が沢山いる都市なのです」
ではないでしょうか。
2、「何よりも、カメレオンのように、それぞれの場に合わせて雰囲気を変えられるとう資質が必要です」
ナレ氏が調査員の覆面性を強調したコメントであります。しかし、これは信じがたい。カメレオンになりきっているなら、どうして色々な店でミシュラン調査員の訪問痕跡がこれほど残っているのか。
昨年の段階で、バーで気が緩んだのか自分たちはミシュラン調査員だ、と自慢していたと漏れ聞きました。
銀座のグランメゾンの元マネージャーが調査員だとの情報がなぜ広がるのか。
小さな割烹に近所の酒屋からワイン買ってきて飲んでいた、というみっともない話もなぜ広がるのか。
ナレ氏は、調査員が「自己顕示欲」、「自慢心」を抑えられないという人間の性がわからないようです。
3、「ところが調査員は、美味しいレストランにだけ行けるわけではありません。(中略) 厳選された美味しい物だけを食べられるのは、私だけ。これは総責任者の特権です(笑)」
勘違い、舞い上がり、驕りの極致ではないでしょうか。ミシュラン経費で食べ歩くのは調査員だけで結構。元オリエント急行とか、リゾートホテルに従事していた貴方の高額飲食代を出版費用に上乗せされては、読者はたまったものではありません。顔を晒した貴方がミシュラン経費で食べ歩いて何の意味があるんだ。
店やシェフが特別扱いするのは、ナレ氏自身に対してではなく、自分はミシュランガイドの総責任者だと顔露出した結果の、「ミシュラン」という「看板」にひれ伏しているだけだというのがわかっていない裸の王様。
ミシュランやめてまたオリエント急行へ再就職しても、今のような待遇を受けられると思っているのでしょうか。
だいたいぞろぞろ欧州の調査員も乗り込んできての、6割掲載しているという和食系の店の評価を日本人が信じると思っているのか。
日本を代表する店宣伝ライターである、山本益博氏、犬養裕美子氏、来栖けい氏、梅谷昇氏、大谷浩己氏、森脇慶子氏、浅妻千映子氏、横川潤氏などがチームを組んでパリへ乗り込みフレンチガイドを出版したとして、フランス人はそんな評価を信じるか。
自分たちが信じないような評価方針を東京でやり、日本人だけは信じると思っているところに、ミシュランの根本的な勘違いがあると考えます。
だいたい今までにミシュランガイド(赤本)を1冊でも購入した人がどれほどいるのか。そこそこの外食好きでもそうは購入していないと思います。知名度の割に普及していないのがミシュランガイドなのです。
日本語版とはいえ、外人主体(2人の日本人調査員もパッとしない)で評価した和食系が6割掲載されているミシュランガイド東京版、本当に10万部も売れると思いますか。