フォントサイズが小さすぎて読みづらいとのご意見をかなりいただいております。
改善するよう手配しておりますので、しばしお待ちください。
さて「偽装満席」につぐ「偽装シリーズ」第二弾です。
日刊ゲンダイではスペースの関係上わずかしか書けなかったのであらためて詳しく書きます。
ミスチルの櫻井氏がプロデュース、「かんだ」の神田氏がディレクターだかに就任してオープンした、
神宮前の「クルックキッチン」というお店をご存知でしょうか。
「東京カレンダー」でオープンまでの経緯を1年かけて掲載していた店です。その力の入れ具合が半端ではなく、非常に不自然にみえる店宣伝でした。
その店でのことです。
着席後、スタッフが食前酒の注文を聞いてきたのでグラスシャンパーニュを頼むと、「シャンパーニュはロゼしかない」というのです。
ソムリエの知り合いが造っているシャンパンだそうで、グラスはこの一種だけとのこと。
例外はありますが「シャンパーニュのロゼに旨いものなし」の定説から気乗りしなかったのですがそれを注文。
供されたその液体は確かに泡がでていましたが、変な甘さと奥行きのない平坦な味。ソムリエがすすめる割にかなり出来の悪いシャンパーニュと感じ、ボトルを見せてもらったのです。
そのボトルを一目見てシャンパーニュではないと確信しました。コルクタイプではなく王冠式のボトルはミネラルウォーターの瓶に似ています。ラベルも変なもので、どこのも「シャンパーニュ」のAOC表記がない。シャンパーニュではなくただの「ヴァン ムスー」と読みました。デゴルジュする前の澱をあつめているボトルは王冠でとめていますがそれが出荷されるとは考えにくい。
スタッフに「これはシャンパーニュではないでしょう」とクレームをつけたのですが、彼女は「シャンパン」と「スパークリング(発泡酒)」の区別がつかないワイン知識の少ない人でした。
スタッフの知識がないからといって、発泡酒を「偽装」してもいいのだろうか。ソムリエ(当日はどこにいるのかわからずじまい)なり経営者が、「これは発泡酒でシャンパーニュではないから気をつけろ」と普段から教育しておくべきです。
ディレクターであるという神田氏は何をやっているのか。無償で役を受けているとしても怠慢ではないか。
シャンパーニュの定義がわからないような客だけを狙っているからか、料理に関しても食材の種類は少なく、質、調理もまったく凡庸であったことを最後に付け加えさせていただきます。