伊勢丹 大沖縄展

沖縄料理に対する昨日の問題提起、かなりの反響というか、ご批判のメールをいただくだろうと覚悟していたのですが、意外にも肯定的なご意見ばかりでちょっと拍子抜けしてしまいました。かなり力入れて身構えていたからです。
「自分もそう思っていた。」、「誰かが口火を切るのを待っていた。」、「思っていたよりうまい、の『思っていたより』がいつの間にか抜け落ちただけ」などなど。
友里はほとんど沖縄料理の経験がなく、この伊勢丹フェアのわずか3店ほどの料理を食べただけで、沖縄料理の味に疑問符を打つのは暴走ではないかとのご意見もあるかもしれません。(メールではいただいておりませんけど)
確かに無作為に選んだ「わずか3店」の料理でしたら結論付けるのは暴走であります。しかし、昨日私が挙げた3店は、伊勢丹が自信を持って選んできた沖縄料理の店のはず。フェアの目玉としてパンフなどでも別格の優遇を受けている店です。「これが沖縄料理の名店だ」と言っているようなもの。
「さとなお」さんもHPで、この「きしもと食堂」や「うりずん」をよくまあ出店させた、さすが伊勢丹だ、みたいな文調で書かれておりました。
例えて言えば、日本の短距離のトップアスリートを呼んで簡単に打ち負かしたアメリカが、「日本のレベルはまだまだだ」といっているようなものです。間違っておりません。国体、インカレレベルの選手を選ん比較したわけではないのです。
「この3店を沖縄料理の代表、トップというのは間違いだ。もっとレベルの高い店が沢山ある」というのでしたら、伊勢丹のこのフェアのプロモートはインチキ臭いことになります。たいしたことない店を、あたかも名店のように宣伝してフェアの目玉にしてしまったのですから。「さとなお」さんも同罪と言えるでしょう。
私は何も沖縄料理の調理法を否定しているのではありません。化学調味料も否定していません。ただ、素晴らしい、絶品というにしては、あまりに化学調味料の投入が多すぎるのではないか。出汁の良し悪しはバランスであり、カツオが突出してしまったスープが絶品のわけがない。丁寧に造っているのは認めるが、なんら傑出したものを感じない沖縄料理の弁当だった、と言っているだけであります。
最近は、地酒、地魚など「地もの」に人気があつまるようです。雑誌などでも地元料理の特集を組む企画をよくみます。確かに素晴らしいものもあるでしょうが、そうは感じないものも多いはず。猫も杓子も同じ意見、ヨイショではなく、先入観なしの違った考えも一つは必要だと考えます。