そこらのヨイショコラムニストや店癒着評論家ならこのベスト編が大晦日を飾るのでしょうが、友里にはスペシャリテの
今年のワースト
があるだけに、1日前の本日の発表とさせていただきます。
ただ、昨年も一部の方から指摘されたのが
ベストの店が毎年同じで面白くない
確かに和食やイタリアンなど毎年同じ顔ぶれになっている友里ベスト。でもこれってある意味当たり前なんですね。
毎年新たに最高レベルの素晴らしい店が現れるはずがない
ではありませんか。
レストラン(料理店)の食後感は
性格&調理技術
で決まります。
性格とは、儲けに奔らずどれだけ客に還元するかという店経営のコンセプト。
調理技術は勿論シェフや板長の能力でありまして千差万別。
つまり
性格と技術は一朝一夕に大改善しない
のであります。
逆の大改悪、つまり
一気に金儲けに奔ってのCPの大劣化(調理と食材の劣化)
はあっという間に達成できますけど。
誰でもお金は儲けたいはず。この友里も、原稿料や印税、そして講演料に顧問料でバンバン稼いで
林真理子さんのように売れ残りの40センチ(50センチもあった)バーキンを買うような贅沢をしたい
縦より横幅が目立つ体型で、なぜバカでかいバーキンを持つのかそのセンスが信じられないのですが、友里も稼ぎまくってそんな
超無駄な贅沢をしたい
でも性格が良すぎるので、林真理子さんたちと違って世の負け組を対象とした商売が出来ないのであります。
話は反れましたが、誰でも儲けたいという欲がありますから、
客への還元よりまずは己の懐が大事
これは当たり前の心理であります。
ですから食後感が良い店は、その「欲」を抑えるか
欲をはるかに上回る調理技術
が必要。つまり性格が良いか、技術が高レベルというのが条件ですから
ベストの店はそう簡単に出現しない
のであります。
それでは今年のベストであります。
☆和食 御料理はやし(京都)
初っぱなから変わり映えしない店で申し訳ありません。
でも友里、今年も東京や関西のミシュラン3つ星やマスコミ露出店を何軒も訪問しての結論なのであります。
実際のところ、ほとんどの店が最初のインパクト(表面的な旨みを強調)を重視した調理。
そして食材の良さを消し飛ばす(質の悪さを隠す)味濃い副食材(海鼠腸、唐墨、キャビア、蟹味噌など)の多用。
本来は出汁で勝負すべきだと友里は考えるのであります。
まあそれだけ大味の外食好きが世に(特に関西)に多いということでありましょう。
☆フレンチ カプリス(香港)
これも去年と同じですね。(ただし、9月にシェフがやめておりますので現在はわかりません)
でもこれまた、パリやモナコ、そして東京の3つ星など有名店をいくつも訪問しての結論であります。
CP感では対等の店はありましたが、絶対評価ならこの店でありました。
下記の写真は春に食べたブレス鶏の2皿目。
普通はサラダ仕立てにしてくるのですが、この店はポトフ風でありました。
そして料理ではないですが食後酒。ペドロヒメネス好き(安いのでCPが良いから)の友里が、今までの経験で最高に美味しかったと思ったのがこれ。
この手のワイン、日本で飲めるのでしょうか。
☆イタリアン Locanda dell’Arco
西麻布のトルナヴェントの指定席でありましたが、2年ぶりに今秋訪問して、特にバローロ煮込みの美味しさに驚いたのであります。
詳しくは一昨日のCP編をご覧ください。
CPだけではなく、この料理は絶対評価でも今年1番のイタリア料理でありました。
来年はラ・チャウの訪問をやめても再訪したいと思います。
☆中国料理 龍景軒(香港)
広東料理の本場ですから当たり前とも言えますが・・・
友里定説の「3つ星にうまいものなし」を打ち破るカプリス(シェフ辞任で現在は降格)に次いでの3つ星店のベスト登場です。
写真は今春食べたスターガルーパ。美味しかったです。
☆韓国料理 韓灯(月島)
昨年からの連続登場。
世では創作の「ほうば」(大阪)が絶賛されておりますが、こちらは「御料理はやし」の韓国版という位置付け。和食で言う「薄味」系であります。
写真は予約が必要なのですがウリの「タッカンマリ」。
鶏1羽を使った鍋であります。参鶏湯も美味しいのですが、詰め物でお腹が一杯になるので、色々な料理を試したいならこちらでありましょう。
4人以上(6人がベスト)での訪問が良いと思います。
☆ステーキ トロワフレージュ
ドン・ナチュール時代よりCP感が増したお店。
ニューヨークやアメリカ南部など本場でも食べてきましたが、6月のピーター・ルーガーは運が悪かったからか焼きがイマイチでありましたので、客単価は倍以上でありますがこちらを選択しました。
写真は黒毛(ヒレ)、オーブラック、短角の3種であります。
明日は大晦日。今年のワーストで締めくくりたいと思います。