船場吉兆の「料理の使い回し」がまたまた問題になっています。
再開前の話だとのことですが、この時点での発覚は致命的なダメージになるかもしれません。
しかし、揚げ物を揚げ直す、焼き物を再度焼く、なんて美味いはずありません。火が入りすぎるではないか。家庭でやっているような再利用に驚きました。
すべての飲食店で「使い回し」がないとは誰も思っていないでしょうが(特に廉価な店)、料亭や高額店での使い回しは信じられません。
揚げ物や焼き物でも再利用するということは、煮込みなんか簡単に出来るのではないかと心配してしまいます。
さて、今週も3店の短評です。
レストラン ひらまつ
好きな部類のレストランだったのですが、残念な食後感となりました。
こんなに軽い味付けだったか、と思う前菜の調理が続きました。
鳩とオマールは見た感じは現在の「ロオジエ」に近いと思われる調理でしたが、レベルは落ちるか。鴨フォアグラのキャベツ包みも昔よりかなり軽くなった気がしました。
逆に鴨のローストは塩がきつく、仔羊のラメルは玉葱の甘みの割に仔羊の風味が感じられなかった。
グラスシャンパンが2100円以上などワインも高いし、チーズの説明も満足に出来ないのにサービス料が15%。再訪する魅力はなくなりました。
とうふ屋 うかい
この店が「和食の1つ星」とは笑わせてくれるものです。
2000坪の敷地に普請が高いと思えない大仰な大箱建物。土産物専門の建て屋までありますから、京都は嵐山の観光客専門廉価和食みたいな雰囲気です。
道にはハイヤーやタクシー、運転手付きの自家用車が沢山駐車していましたが、こんな店で満足できるとしたら、「接待族」のレベルは低いとしか言いようがありません。
造りについてきた「混ぜ山葵」、JCオカザワではないですが、1つ星和食で出すものなのか。当然刺身の質もよくありません。
お椀の出汁も低レベル、ウリの豆水とうふも「松の葉昆布」などアミノ酸調味料入りの助っ人がついていました。
だいたいこんな大箱ファミレスみたいなところで、まともな出汁を引いた和食が提供できるはずがありません。物理的に無理であります。「うかい」の名の入った運搬車が都内を駆けめぐっていますから、セントラルキッチン式を採用しているのかも。
ここが1つ星なら、客単価1万円以上の和食屋はほとんど星がついてしまうはずです。
五空
西麻布のモツ鍋屋。結構盛況なようです。
自慢の餃子、数種のハーブを使用した秘伝の薬味とありますが、私には「葱とゆず胡椒」にしか感じません。
5000円する馬刺しも価格の割に美味しくなかった。
炙りモツ鍋はモツが噛み切れず、塩モツ鍋もどうってことない。
焼酎で節約しても一人1万2000円は食後感を考えると高かった。
再訪はしないでしょう。