株の暴落が止まりません。
昨晩からのNY市場、下げ止まってくれと祈っていたのですが、あえなく600ドル弱の大暴落。
こうなったら、中国経済が破綻するまで下げ続けろと、ヤケクソ、自虐的な心境に陥ってしまった。
資産の大半と引き替えに中国が国ごとぶっ壊れるならば仕方がないか、とまで言ってしまうと暴論だとお怒りをいただくでしょうか。
さてそんな追い詰められた心境なので、久々に唯一好評であった原発に関するネタを
原発を語ることができる唯一のグルメライター
として、本日は披露します。
川内原発、復水器の細管5本損傷…海水が外側に
記事では、
今回のトラブルによる放射能漏れはないとしている
とありますが、これは当たり前。
この損傷したという部分は、原子炉系統ではなく発電機をまわすタービン系統。
九州電力が採用しているPWR型原発では、このタービン系統には放射能を含んだ流体(正確には燃料棒と接触した流体)は流れておらず、隔離された閉鎖サイクルの
純水
なんですね。
そこがBWR型原発と大きく違うところであります。
とはいえ、蒸気を冷やす細管が
5本も壊れていた
となると一大事かと思ってしまいますが、これは無視して良いほどのレベルなのであります。
確かに損傷した細管をそのまま放置していたら、海水が純粋の中に混じってしまいますから機器が腐食してしまう可能性があります。
よって、この細管に海水が入らないよう、壊れた細管の入り口にゴム栓のような蓋をして海水が通らないようにしてしまうんですね。
イメージ的には、大きな2枚の板(専門的には管板といいます)に沢山の穴を開けて(数万個ですね)、それを数万本の細管でつないでいるのがこの復水器であります。
管板を張っている部屋(専門的には水室といいます)に入った海水が細管を通って反対側の水室へ流れ海に放出されるのです。
簡単に説明しますと、細管を流れる海水の温度が低いので、その熱交換で上から落ちてきた蒸気が冷やされて純水に戻り、再び加熱されてタービンをまわす蒸気になるため、蒸気発生器に向かうのであります。
ではこの細管5本をゴム栓で塞き止めして、熱交換(蒸気の冷却)に問題は出ないのか。
機械に限りませんが、設計にはマージン、つまり余裕度を考えるのが一般的です。
この復水器の設計では、確か数%から1割近い余裕度(つまりその数だけ閉塞させても大丈夫)を持たせているかなと。
30年前だった現役時代の記憶なので正確な数字は忘れてしまいましたが、簡単に言えば
数百本を塞き止めたって大丈夫
なのであります。
現段階ではまだ問題箇所の水室の細管すべてを検査していないようですが、この漏れた細管が今後何百本、何千本になる可能性はまずあり得ない。
よって、この程度の他称トラブルはどうって事ないのが真相であるとの〆で、本日のブログを終了し、株式市場が開くのを冷や冷やしながら待つことにします。
(株価の変動に一喜一憂せず、しっかり本業の仕事をしますので、突っ込まないでくださいね)