ロブションはジャーナリストに「タダ飯」を出している! 4

「ロブション自伝」、166頁に興味深いロブションの考えが書いてあります。要約すると

ジャーナリストは毎日レストランに通うための個人的な資産を持っていないし、会社からすべてをカバーできるような経費を貰っていない。メディアは財力がないということは誰でも知っている事実だ。

銀座の予約困難店「かわむら」に変わる前のフレンチ、年不相応な若い女性を連れた男性が、ある「TV局」の領収書を貰っているところに遭遇したことがあります。それだけなら驚かないのですが、シェフへの「この近くに今から入れるホテルある?」の質問に私はひっくり返ったのです。仕事の為の接待でないのは見え見えでした。最近は厳しいと言われていますが、こんな目的にも経費を提供するTV局は結構財力があったと考えます。
メディアすべてに財力がないかどうかは判断がわかれるところですが、ジャーナリストや料理評論家がその収入の中から毎日食べ歩くのが困難なのは、私の経験からも理解できます。
面白いのは次の記述です。

もし、ジャーナリストが、勘定を本当に支払いたいのなら、匿名でくるべきだ。

さすがロブション、膝ポンです。この場合の「匿名」とはジャーナリストだとわかる実名(ペンネームでも)
ではない名前での予約のことでしょう。ペンネームを匿名と批判する人がいますが、たとえば来栖けい氏が「来栖けい」の名で店を予約した場合は「匿名」とは言いません。実名訪問となりますから、アンチの方は特にご理解ください。
確かに自腹をうたい文句にしている私は、絶対に「友里征耶」で店訪問をしません。連れが予約せず、私が本名で予約することはありますけど。
山本益博氏は常々「実名(山本益博)」で店を訪問すると言っております。飛び込みで入ったランチ店でも「名刺」を出して名乗ることも多いとか。見ただけですぐわかるように、特徴ある「髭」を生やしているとも聞いております。
私は特別待遇による「特別料理」を食べたいだけなのかと思っていたのですが、ロブションの言を借りますと、「タダ飯提供」もその目的だったと言うことでしょうか。
私は前から主張しています。
一般客の為のレストラン評価をするならば、一般客が食べられない「特別料理」を食べるのはナンセンス。
「実名」を名乗らず、髭など剃って特徴を消して、一般客に紛れ込んで「一般料理」を食べるべきだ!
ロブションのおかげで、料理評論家やフードライター、レストランジャーナリストたちプロの「実名取材」は、「タダ飯」である確率が高いことがわかりました。 
中には「美食の王様」といったお笑いの宛先名で領収書を貰っていたヨイショライターもいますから、確かに支払いをしている人もいるでしょう。しかし、食事会の参加者全員の料理代総額を自分宛の領収書額にしているなど、世間の常識(税知識)から隔離した人が多いのが飲食業界のライター、ジャーナリスト、評論家の特徴のようです。
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