「おとなの週末」の「食べ歩き手帳」をはじめ最近のマスヒロさんは、今秋発売されるミシュラン東京版に星付きで掲載されるであろう店を盛んに予想しております。
「トロワグロ」は2つ以上だろう、「アンティカ ・・・ポンテ」も掲載される、「小十」も間違いない、「ラムゼイ」も1つ以上だと空手形を乱発、勿論自分と関係の深い「ジョエル ロブション」にも太鼓判を押しています。そういえば過食のオコチャマとの関係が深い「カンテサンス」も挙げていましたっけ。でも親会社である出店し過ぎの多店舗展開会社「グラナダ」、環境的には厳しいので掲載されてもグループ全体の救世主になれるかどうか心配です。
最近のタレントと見間違うほどマスコミ露出の激しいミシュランガイド総責任者のナレ氏の勘違いを見てしまうと、果たして「ミシュラン 東京版」が厳正、公正さを保てるのか疑問なのですが、仮に広く伝えられているようなイメージ通りの信頼できるガイドが出来てしまったら、我が国のグルメ業界は大変なことになるのではないかと考えます。
それほど信頼できるガイドができたなら、もう他のガイド本だけではなく、ヨイショライター、似非料理評論家、似非フードジャーナリストは必要とされないからであります。これ1冊持っていればオッケーとなり、彼らの活躍の場はなくなるのではないか。
ではそのような自分の仕事を奪う可能性のあるミシュランガイドをマスヒロさんはなぜ取り上げるのか。掲載予想をするのか。
私が思うに、バンバンあからさまに予想してミシュラン出版時の話題性を無くしてしまおうとの狙いがあるのではないでしょうか。巷で評判の良い店を前もって大量に挙げてしまえば新鮮さはなくなります。
ミシュランとしても独自性が薄れ、何かマスヒロさんの予想をマネしたと思われるのも癪だと無理に外すことを考えるかもしれません。店側も面白おかしく予想されるのを嫌がって掲載拒否をミシュランへ通達するかもしれません。
発売されたミシュランを手にとって予想が当たっていたら、「さすがマスヒロさん」と彼の株が上がり、予想がはずれたら、「私の予想を見てミシュランは変更した」とエクスキューズでき、ミシュランの新鮮さも打ち消せるなど、このマスヒロさんの「予想事業」は彼の商売にとって一石二鳥以上の効果があると考えます。
しかしミシュランは掲載する店へはあらかじめ通達しますから、マスヒロさんの予想を見るまでもなく当たりをつけた店に個人的に聞けば掲載されるかどうかわかる話なんですね。私も実際、ある店の方から掲載されるとの話を聞きました。結構ネタは漏れているんです。
しかも調査員の一人がロオジエの元マネージャーだとか業界ではバレバレですから、私はこの「ミシュランガイド 東京版」、そんなに凄いものができるとは予想しておりません。写真付きで奇麗な装丁かもしれませんが、そこらに氾濫する宣伝ガイド本と大差のない出来ではないかと考えます。