ミシュランガイドの立派なHP見ましたか

友里が楽しみにしている「ミシュランガイド 東京版」の発売日が11/22に決まったと聞きました。ということは既に取材や星評価も終わり、印刷の準備をしている頃でありましょう。
現段階で調査員やカメラマンと名乗る人の訪問がなかった店は、とりあえず今年のガイドで星が付かないと考えた方がいいかもしれません。
11/19にはシェフなど店関係者を呼んで出版パーティーをするようですが、何を考えているのか。評価対象と評価側が癒着している様を世間に見せてしまってミシュランの権威を落とすと思わないところが、総責任者ナレ氏の大きな「勘違い」であります。
先日読者の方から、ミシュランガイドのHPが立ち上がっているとのメールをいただきました。
http://www3.stream.co.jp/www09/michelin/guide/main.html
早速チェックして、その立派さに感心しました。かなり凝った造りです。この東京版にかけるミシュランの意気込みだけは感じますね。
さて、その中の「コンセプトムービー」なるものを見て、自分のミシュランガイドに対する知識不足を知りました。
皆さん、各国を対象にしたすべてのミシュランガイドの年間発売部数はどのこらいかご存知ですか。
私は無茶苦茶売れているメガヒット本だと思っていたのですが、その総数は年間80万部を突破、累計で3000万部突破だそうです。
世界100カ国以上に発売しているといいますから、単純計算では一国で年間わずか8千部。友里の「シェフ板 悪口雑言集」と大差ないではありませんか。
実際はフランスやイタリアなど欧州の国で集中的に売れているのだと思いますが、世界的に販売していてその知名度からするとこの部数は意外に少ないと感じたのです。平均単価を2千円と仮定したら、総売り上げは16億となります。元はタイヤの販促ツールだから利益を考えていなかったのかもしれませんが、NYや東京のようにドライブに向いていない、つまりタイヤが減らない都市にまで進出してくるからには、出版事業の採算性も捨てられないのではないでしょうか。
日本でのこの手のガイド本では、文藝春秋社の「東京いい店うまい店」が部数を減らしたといっても3万部は刷っていると聞いたことがあります。ということは、今回のミシュランブックも売れて3万部か。いや世界に売れるだろうとの意見もあるでしょうが、世界の3つ星レストランシェフは和食に使う調味料や調理法に関心があるとしても、海外の一般人が和食に興味があるのかどうか。
写真があるとはいっても、今さら「ロブション」や「ガニエール」の写真を見るためにわざわざ2200円出して買うことはないのではないか。掲載されるのはほとんど知られている店でしょうから、知り合いから借りるなりして「星チェック」すれば事は足りると考えます。
仮に5万部(国内3万部、海外2万部)売れたとして、売上総額は1億1千万円ですから、その手間暇(英文・和文の両方を出さなければならない)や調査員5名の報酬や飲食代の経費、宣伝費、出版費などを考えると採算性ある事業だとは思えません。調査員が手弁当で参加しない限り経費倒れになるんではないかと心配してしまいます。
もっともあの食より商売が好きそうな総責任者ナレ氏のこと、10万部くらい売れるとソロバンをはじいているのかもしれませんけど。