プロフェッショナル・仕事の流儀 後編

サーバーの契約容量が満杯になってしまったようでしばらくアクセスができなくなっておりました。
今しがた容量をアップしましたので復活しました。
皆さまにはご心配をおかけしまして申し訳ありませんでした。
NHKは二郎さんの握りの凄さを宣伝したかったのでしょう、握りを割って酢飯の断面をアップで写しだしていました。口に入れるとハラハラとほどけるふんわりした握りは、マスヒロさんはじめ多くのヨイショ人の褒め言葉であります。外側3列の米粒が密着し、中心は隙間があると説明しています。確かに断面ではそう見えますが、果たしてこれは二郎さんの専売特許なのか。
握るということは一応外側から圧力をかけるわけですから、その力は中心より外側に強く働きます。柔らかい米粒の集合体ですから、断面均一に力が伝わるはずがありません。中心も隙間なく密着するように握るには、よほど強く握らない限りかえって難しいのではないか。
このような断面の握りは果たして他の職人に本当に出来ないのか、他の職人の握りの断面も出して比較しなければ証明できないことであります。まったく料理人の口上を鵜呑みにして、何の疑問もなく垂れ流しているだけといって過言ではないと私は考えるのです。
また番組では「次郎握り」なるものを紹介していました。本手返しではなく、二郎さんが素早く握るために編み出したとする握りですが、私は今まで発刊された「次郎関係本」などでもこのような「次郎握り」なる単語を見た記憶がありません。初めて聞きました。要は握りを持ち変えずそのまま返すだけなんですけどね。「横手返し」の1種ではないかと私的には思っております。
また二郎さんは、「自分は不器用だ」と散々言っていましたが、インタビューでは終始にこやかで好々爺といった印象。私が店で何回か見た態度とはかなり違っておりました。最近は注目度が増して以前のような傲岸不遜な言動は減ったのでしょうか。手は不器用なのかもしれませんが、世渡り上手、処世術には長けている人だと思います。
カシミヤの手袋を欠かさず指や掌をいつも大事にすると言っていましたが、彼はボーリングが好きだったはず。指を油にまみれた穴に突っ込んで何ポンドもあるボールを投げる行為は指を痛めないのか、鮨屋の主人としては危険だと考えます。まさか手袋してボール投げるはずないですよね。この点の突っ込みも当然ですが番組ではありませんでした。
世間にはよくあることなのですが、このような店や料理人だけではなく自慢げに話をしている人の口上を聞いていると、言っている事と、やっていることがかなり矛盾していることに気がつくものです。ただし普段から検証精神をもたない「純粋な方」にはわからないかもしれません。
検証精神のないNHKは「純粋な放送局」、科学者と名乗っているのに検証精神なく何ら疑問を持たない茂木健一郎氏は「純粋な科学者」ということでしょうか。
この二日間ブログで取り上げたことによって、NHK関係の取材や出演の道を永遠に閉ざすことになってしまったようです。
読者の方から教えていただいて初めてわかったのですが、番組開始から24分過ぎから24分20秒くらいの間に山本益博氏らしき人物がカウンターに座っているように見えます。髪の生え具合や髪型がちょっと違うか、ちょび髭が確認できない、と違うようにも見えるのですが、左の襟元に変なバッジみたいのをつけているので本人のような気がします。TVの収録があると二郎さんから聞いて駆けつけたのでしょうか。