フグに何を求めるのか

2011年もあと1週間チョイとなりました。歳はとりたくないもので、年々1年間が短く感じます。昨年辺りから体調不良を何回か経験しました。齢60歳前後(と言っても友里はまだ数年ある)は1つの山場であるとも聞いたことがあります。
ヨイショライターや癒着ライター、似非グルメの放送作家や自称文化人の駆逐がすすんでいないだけに、友里、まだまだ消え去るわけにはいきません。外食が多い中、健康には更に考慮する所存であります。

さて年末年始はまたネット環境の異なる環境(単に時差があるだけか)になる予定です。その年末と言えば「今年のベスト」と題し、外食ブロガーなら今年一番のレストランや料理を紹介するものですが、へそ曲がりの友里ブログでは毎年恒例の

今年のワーストレストラン

というものが控えております。日本広しといえどもこのような発表をするのは友里征耶だけではないか。果たして今年のワーストはどこなのか。有名店や人気店になる可能性が大きいだけに皆様、予想がつくかもしれません。
その他、「色々ベスト1」として、

緊張した店 面白かった店 恥かいた店 即再訪したいと思った店

なども考えております。(該当する店があればですけど)
どうぞお楽しみに。

さて掲題に移ります。
東国原英夫氏(そのまんま東)やその連れの女性がフグに求めた

のことではありません。今年もシーズンインしまして何回か食する機会があったのですが、東京(関東)と大阪や兵庫(京都は違うみたい)ではフグに求めるものがかなり違うのではないかとの思いが強くなりました。
整理してみますと

東京 
2~3キロのフグ 身は〆てから寝かせる 熟成感を好む 焼きフグは見かけない

大阪や兵庫
5キロ以上の大型フグ 身はほとんど寝かさない プリプリ感を好む 焼きフグを好む

あくまで友里の狭い経験ですが、フグの有名店や高額店に行った経験からの判断であります。
扱うフグが中型と大型に分かれておりますから食感が変わるのは当たり前です。しかも関西は当日〆、関東は前日〆が多いのではないでしょうか。
大きくて当日〆ですから熟成感なくプリプリなのは当たり前ですね。焼きフグ(部位は「遠江」が良いらしい)も大型でなければ遠江なんてとれないでしょう。 

つまり関西はまず大型ありきではなくプリプリ感や焼きフグを求めるため、必然的に大型フグが求められるのではないかと考えるのです。反して関東は、熟成感を好むので中型が求められるのかなと。
同じ関西でも京都はどうかと言いますと、私の知る限り料理人は大型を否定しておりました。勿論東京でも大型フグ(5キロ以上)なんてどこが良いのかという感じであります。 

甲殻類があまり得意でない友里、焼くとその甲殻類のような香りを発する焼きフグには余り拘りがありません。白子もあまり大きくない柔らかめの方が美味しいと思っております。よってどちらかと言いますと

熟成派

でありますが、大型フグのプリプリ感もそれなりに面白いと思っております。

プリプリ感や熟成感はあくまで人それぞれの嗜好であります。どちらが良いとか正しいと言うものではないと思うのですが、結構対立してしまうところがグルメ(こんな使い方で良いのか)の面白いところで有り、怖いところであります。

大型フグが一番だ。小さいものなんてフグではない
あんな大型フグ、大味なだけだろ

と相手を否定する人(料理人も)が多いのではないでしょうか。鮨(寿司)と同じでして

海鮮系か江戸前系か

と論争するのと同じ。海鮮系が好きなJ.C.オカザワと友里の意見がまったく合わないのと同様に、フグの好みも関西(京都を除く)と関東の溝は永遠に埋まらないことでしょう。