パリ7軒で感じたワイン事情

昨日伊勢丹のお歳暮会場へ行ってきました。不景気が続いているからか、高額商品のラインナップが年々少なくなっているように感じました。
そのなかで友里が注目したのがお食事券であります。和食、中華、洋食の3ジャンルで30店舗くらいでしょか。

ペアランチコース   12,600円
ペアディナーコース  31,500円

挙げられた店は連日連夜満席という盛況店ではないと思いますが(盛況店がこんな企画にのるはずがない)、そのラインナップ(看板)で面白い店名を見かけたのです。

丸の内(モトリザ)

なんだ「モトリザ」とは? もしかして「モナリザ」かとパンフをチェックしてみたらその通り。単なるミスプリのようでしたので伊勢丹スタッフに指摘しておきました。

さて次は閉店情報です。フグ屋に続いておでん屋も閉めてしまったのか。西麻布のビル前(1階は相変わらずテナント入っていない)を通ったら、

店内工事のためしばらく閉店

といった内容の張り紙を見つけたのです。その店は「六根」。ダイニング調の薄味おでんの店でして、昔はたまに使わせて貰っておりました。
この手の張り紙をした店(張り紙にはっきり再オープン時期を明記していない)で無事に再オープンした店の話はほとんど聞いたことがないだけに

実質的な店仕舞い宣言

と受け取るのが無難でありましょうか。

さて先日立ち寄ったパリで昼夜7軒ほど店を訪問したときに感じたことです。最近はワインを飲む人が急減したと聞くフランス、なかなか面白いことに気がついたのです。まず夜のビストロでは

トマトジュースを飲みながら料理を食べている男性客

を見つけました。その男性、塩胡椒だけではなくウスターソースまで注入しておりました。そのテーブルは他に女性が2名ほどいましたが、ワインを飲んでいる気配を感じませんでした。結構ディープな味付けの店だけに、ワイン(酒類)なしで食べきるのは子供以外なら厳しいと思うのですが彼らは平気なのでしょうか。

昼の店ではさすがにお酒を飲んでいる客は少なかったのですが(当たり前か)、驚いたのは夜の「ランブロワジー」でのこと。男女2ペアの4人組、シャンパンなどいわゆる食前酒なるものを飲まず、いきなり

ボルドー赤

から始めてしまっておりました。ラベルが特徴的(プティムートン)だったのですぐわかったのですが、アミューズ、前菜(確かラングスティーヌのカレー風味)、メインと同じワインを飲み続けておりました。他の男性カップルは最初からブルゴーニュ白で通していましたっけ。
何もシャンパン、白ワイン、赤ワインの順に飲まなければいけないという決まりはありませんが、赤ワインをボトルで頼む前に食前酒や白ワインを必ず飲む友里としてはちょっと意外に思ったのであります。

本場フランスだけではなく、日本でもワイン離れが進んでいるとも聞きますから、不景気に加えてワインの売り上げも期待できなくなるレストラン業界。今後も厳しさが続くのではないでしょうか。
特に名古屋や関西地区のレストラン、ワインの持ち込みに寛容な店が多い(許可しないと客が来てくれないらしい)ですから、不景気の持続は高額店になるほど厳しいのではないでしょうか。