昨日の日刊ゲンダイ5面でも大きく取り上げていた「ジョージアン クラブ閉店問題」。今朝はテレ朝のワイドショーでもやっていたそうです。わずかな時間でしたが、吉村オーナーのインタビューもありました。録画を見ましたので、ちょっとコメントします。
ミシュラン一つ星レストランの急な閉店、誰もが驚いたことでしょう。特にスタッフは星を取って意気が上がっていたはずですから、頂上から一気に谷底へ突き落されたのではないか。昨年末の緊急ミーティングではじめて通達されたと漏れ聞きますからその驚きは想像できません。
番組で吉村オーナーは、
「時代が求めるものではなくなった」と閉店の理由を述べていました。でも、後を受け持つ「ひらまつ」は、内装を少しいじるようですがほとんど箱はそのままに「オーベルジュ ド リル」をスタートさせるはずです。
つまり、箱が時代に合わなくなった訳ではない。また披露宴などバンケット会場としての利用価値はまだ充分あるはずです。
では何が時代に合わなくて閉店に追い込まれたかと言うと、それは料理そのものではないかと考えます。日刊ゲンダイにありましたが、業界筋の話では年商が1億円台に落ち込んでいたとのこと。盛況時には3億はあったと聞いていますからその落ち込みはかなりのものです。
恐らくかなり前から閉店を考えていて、「ひらまつ」との契約を煮詰めていたのでミシュランの星を取ったくらいでは方針転換できなかったのでしょう。譲渡額の決定が星発表の前後ではかなり違うと思いますが、「ひらまつ」はいい買い物をしたと考えます。
当たり前のことですがレストランは「料理」がなんと言っても基本です。時代に合わなくなった料理なら変えればいいと思うのですが、もともと「食」にはあまり興味がないように見えた吉村オーナー、以前の情熱がなくなってしまったのでしょう。
昨日の新聞で「タイユバン」のオーナー、ジャンクロード・ブリナ氏の死去を知りました。昨年の2つ星降格など色々と心労も重なったのでしょうか。
最後に彼を見たのは10年前くらいの「タイユバン・ロブション」のイヴェントでした。ご冥福をお祈りします。