何とも無責任な外人経営者が政府に出した要求が波紋を広げています。
日産のゴーン社長の「自動車業界に対して日本政府が支援するのは当たり前で論理的だ」発言に私は正直怒りを覚えました。
他のメーカー、トヨタやホンダが追随しないのは、経営者の責任を追及される可能性があるので躊躇しているからだと思うのですが、欧米人は面の皮が厚いようで自分の立場をわきまえず要求だけは一人前です。
日本の労働人口の1割を担うという自動車業界ですから、政府としても何らかの対策が必要だと思いますが、それならばまずは日本の一般常識から逸脱した自分たちの今までの高額役員報酬と高額役員賞与を返還するべきではないか。
日産役員が日本の上場企業役員の平均収入額である3000?5000万円で甘んじていたら私はこんな発言はしません。
日産の役員報酬・役員賞与の額は半端ではないのです。私の記憶では一人当たりの単純平均収入は億を突破していたはず。おそらくゴーン社長は二桁近く行っているのではないか。
日産をV字回復させた救世主ということになっておりますが、今までの「しがらみ」を絶ってコストカットしただけ。実際それほどヒットした車を出していませんし、世界的な景気上昇の追い風に乗っただけではないか。
しがらみのない外人役なら、靴を投げられたブッシュでも出来たと私は考えます。
純粋な一般人はご存じないかもしれませんが、中小企業の社長は借り入れに対して「個人保証」をしております。表面的(隠し財産がある場合は除く)には、自分の会社が破綻した場合、経営者個人にも追い込みが入るわけです。
ところが上場企業など大企業はどうでしょうか。私の知る限り「個人保証」している大企業役員はいません。
つまり大企業が破綻しても、その経営者は個人的に責任を追及されないのです。
調子の良い時は莫大な利益を得、調子が悪くなったら「報酬貰いすぎ」を棚に上げて「政府支援」を厚かましく要求する。これでは私が飲食店や料理人によく言う「良いところ取り」と同じではないですか。
大企業の経営は「ノーリスク・ハイリターン」。これは日産に限らず、日本の上場企業の大半のサラリーマン役員に当てはまる「定説」であります。私は経営失敗を素直に認めたサラリーマン経営者をそうは知りませんし、個人で責任取ったサラリーマン経営者の記憶がありません。
日産社長なのにポルシェに乗っていたゴーンさん。公になって広報が「ライバルの調査の為」とか苦しい言い訳をしていた記憶がありますが、私は日産の取締役と執行役員全員に言いたい。
「年3000万円以上貰いすぎた報酬・賞与を返還してから政府支援を要請しろ」と。
苦しいのは個人保証をしていないお気楽な役員の大企業だけではありません。
個人保証している中小企業の方がもっと深刻だということが、ゴーン社長には永遠にわからないのでしょうか。