先日友里掲示板に
民主党の代表選騒動をレストラン業界に例えてくれ
といったリクエストをいただきました。内部対立と言えば、すぐ「アピシウス」を思い出しましたが、面白いようなネタに仕上げる自信がありません。伝聞も多いですし。
そこで本日は菅と小沢と、どちらが真の予算削減を出来るか、私の個人的な例を挙げて書いてみたいと思います。
私は住んでいる自称マンション(欧米スタンダードではアパートメントと称するはず)の管理組合の理事(以前は理事長も)をやっております。年間総予算は1億円くらいで、理事職はもちろん無償であります。
通常のマンション理事会は、今までの自民党政府と同じようなものでしょうか。官僚(マンション管理委託会社)がつくってきた予算を何も考えず承認して判を押してしまうのが一般的。
中には悪い理事がいるようで、自分の息のかかった業者を潜り込ませて小銭を稼ぐという、まさに自民党政治そのものであります。
それでは蓮舫率いる菅政権と同じ立ち位置の管理組合はいかがでしょうか。
仕分け作業をして全面的にコストを削減する
と言いながら、データは管理委託会社(財務相)頼みですから、せいぜい出てくるのは業者間の合い見積もりくらいか。
自民党式管理組合では、管理委託会社やマンション販売会社、マンション建設会社の関連会社や仲良し会社への随意契約というお手盛りでしたから、この合い見積もりは未だマシではありますが、この業界(メンテナンス業界)はほとんど談合であります。
私企業相手なので談合も罪にならないのでしょうが、せっかくの合い見積もりもほとんど値差がないのが現状であります。とくに「消防関連」はひどいものがあります。
ここからが本題なのですが、その自称マンションで、ある重要な装置が耐用回数を超えてしまい安全を保証できないとメーカーから通告を受けたと思って下さい。
このままでは何時落下しても不思議ではないとのメーカー警告に、我々管理組合は驚いたのです。
場合によっては人身事故になるではないか
そこで管理委託会社やメーカーが推薦する「高頻度型」の装置を見積もり依頼したのですが、なんとその費用が
1300万円前後(据え付け工事込み)
と驚嘆の数字がでてきたのです。年間総予算が1億円の自称マンションですから、大変なインパクトがある数字であります。
菅政権のごとく、直ぐさま管理委託会社(財務省)を通じて合い見積もりをとったのは言うまでもありません。でも数値は我々の予想通り
1200万円台
と大差ありません。
完全な談合なんですね。会社間の価格交渉を経験されたことがある方はおわかりだと思いますが、合い見積もりでも大差が出ない場合、買い手は圧倒的に不利。せいぜい見積価格の10%引き(今回の菅政権と同じか)で決着できたら幸いというのが相場であります。?
でも、我々の管理組合は一家言もつ強面が多く、蓮舫のようにすぐには納得しなかった。もちろん、表顔では管理委託会社やマンション販売会社に嫌がられている友里も納得しなかったのは言うまでもありません。
本業が機械系であること、また以前は建設関連の仕事にも関与していただけに、この製品(据え付け工事込み)のゼネコン渡し価格を、私は「数百万円」と推測したのです。
メンテ工事は打ち出の小槌。通常価格(新規販売)の2倍、3倍以上の利益が上げられるおいしい商売なのは業界では常識なのですが、その儲けを我々のアパートメントであげてもらっては困ると反論に出たのです。
まずは管理委託会社(財務省)を頼ることを止め、マンション販売会社への直接談判。彼らの主張である
当時は高頻度型がなく仕方なかった
という言い訳、蓮舫などサル政権なら納得してしまうでしょうが、
高頻度型がなかったといっても理論上2年も持たないシステムを選定したのは基本設計の瑕疵ではないか。
違うシステム、例えば有人監視とかの選択肢もあったはずだ。管理費用は値上がるだろうが、その費用を反映して分譲募集をするべきであった。
?と正面から攻撃を開始。交渉はかなり難航しましたが、
こんなアホな設計をした当時の責任者を連れてこい。マンション建設会社はこんなプアな設計思想だと公になっても良いのか。
この文句が最終的に利いたのかわかりませんが、数ヶ月かかったこの交渉、最終的なマンション販売会社の提示価格は
500万円弱
となったのです。当初の見積もりから「6割引き」であります。4割引きではありません。
私が言いたいのは、管理委託会社(財務省)の算出した元データをベースにするから画期的なコスト削減は出来ないと言うこと。
本来の適正価格は半値か1/3かもしれないという事を、サル政権はわかっていないということです。
市井の「一マンション」でもこんなカラクリですから、日本の国家予算なんてもっといい加減で、既得権益者のボロ儲けとなっていることでしょう。
専門知識をもち、管理会社(財務省)より頭を使い、交渉力ある人があたれば、このような劇的なコスト削減も出来るのですが、それをクリーンなだけのサルに求めても無理と言うもの。
根本的に土台から組み替える
といった荒治療をしなければ、マンションに限らず日本の国家予算を見直すことは出来ないと私は考えます。
レストランの食後感だけではなく、自称マンションの管理でお悩みの管理組合理事の方々。我が自称マンションの管理組合は、日本一うるさい管理組合だと思いますので、何かありましたらご質問下さい。
飲食店業界だけではなく、マンションメンテ業界をも敵に回している友里でありました。