アベノミクスで本当に懐が暖まるのか!

飲食店関係者と思われる方からメールを頂きました。その内容は

アベノミクスのおかげで実質賃下げだ!

アベノミクスのおかげで5年近く抱えていた多額の含み損(あくまで友里の井戸の中での判断)が逆に含み益となった友里

アベノミクス、安倍晋三さまさま

と喜んでいたのですが、どうやらそんな甘いことではないようです。
先日取材で香港へ行ってきたのですが、円安のおかげで去年より邦貨換算でかなりの値上がりを感じてしまった。
現地で落ち合った人の話では、

ブランド品は下手すると日本より高いかも

とのこと。料理やワインもかなり高くなったと感じたのであります。
円安で1年前より2割近く邦貨の価値が落ちているのですから当たり前でありますね。
円高の時は海外旅行客が増えたと聞きますから、円安に振れたら海外旅行者は当然減るのではないでしょうか。

株の売却による儲けで、あるコレクション(といってもたいしたものは持っていません)を増やそうと思っていたのですが、売却する前に円安で値上げとなってしまうようです。
その他直接ではなく間接的なもの(電気やガスなど生活必需も)まで当然値上がることは必須。
いやそのドサクサに紛れて

主に大企業関連の物品&サービスが便乗値上げ

するのは儲け(特にシャチョーの報酬増加)を追求する商売人なら当然の行為か。
先日のTVでは、デパートなどで

高級ブランド、高額品の売れ行きが激増

と報道されておりました。
かくして一見インフレで景気が良くなったように見えるアベノミクスですが、果たしてすべての物品やサービスの価格を上げることが出来るのでしょう。

前述の読者のように、飲食店の客単価を上げることが出来るのか。
円高・デフレの不景気で集客が順調だった高額店(客単価3万円以上)、果たして

客単価をこれ以上高く出来るのか

また廉価店もしかり。主要の駅前は今や居酒屋だらけ。競争が激しい中、料理価格をそう簡単に上げることは出来ないのではないか。
客単価が1万円前後の中間飲食店も事情は同じだと考えます。

アベノミクスで更に客単価を上げて儲けることができる飲食店は、デフレの時代でも天井知らずの客単価を誇っていた

ステーキ屋やワインバー(1店かせいぜい数店)に高級クラブなどわずかな店

くらいではないでしょうか。これらの店はいわゆる

高額機械式時計や高額皮製品

と同じような位置づけ。
FMは埋没気味(香港で売っていたFM、中国人向けの特別仕様なのかド派手なものばかりでした)ながら、P、VC、B(2社)、LSなどや、あの自称セレブ奥様がハワイで毎日入荷をチェックしに行くというHなどと同じく

原価をまったく気にしないごく一部の客層

に支えられた閉鎖社会。この限られた業種と大企業(典型的なのは土建でしょうか)しか、アベノミクスの恩恵に与らないのではないかと考えるのであります。

つまり収入が増えるのはこれら高額品や高額品の店経営者、銀座のお姉さんと、これが一番重要でありますが

財界と称する閉鎖社会や大マスコミに生息する大企業のサラリーマン社長(一部の上級取締役も)

くらいではないか。
かくして一般ピープル(特に飲食店)は、物価高なのに賃金が上がらず

実質的な賃下げ

と感じてしまうのだと考えます。
友里の報酬が上がる要素は皆無に近く、今後は上述のような店へ行くのは大変になってきそうであります。