昨日のブログ、ヘラチョウザメの卵の加工品を「なんちゃってキャビア」と称した友里へのクレームに対する反論であったのですが、ツイッターなどを見ますとかなりの反響があったかなと。
また、ブログのPV数も週末&年末で落ちるはずが逆に上がっていたこともわかりました。
そこで味をしめたと言ってしまえばそれまでですが、本日もヘラチョウザメの自称キャビアについて述べてみたいと思います。
まずは件のシンポフーズのヘラチョウザメキャビア、アマゾンでも売っておりました。
俺のイタリアンで出しているのとまったく同じものが小売りで
2256円(20g瓶)
小売りでこの価格ですから、店が仕入れる卸値は数割減が業界の常識なので、おそらく
1500円前後
ではないでしょうか。
よって俺のイタリアンが3800円で売ることはそんなに難しいことではないことがおわかりいただけると思います。
原価率が40%前後だからであります。
俺の株式会社は
原価率は60%だ
と大見得を切っておりますから、この商品は儲け頭ではないでしょうか。
ここに俺イタ、俺フラのマジックがあるんですね。
同じく高級食材だとド素人のミーハー客にすり込んでいるフォアグラやトリュフ、オマールも産地や状態(生か冷凍か)、そして種類で
価格はピンキリ
本物のキャビア、例えば一番安いセヴルーガの養殖もの(普通キャビアを好む人は1ランク上のオシェトラ以上のものを食べるはず)でも5000円(20g)はするはず。最高級の天然ベルーガだと
数万のレベルでは買えないかも
この実態を知ってしまうと、
ヘラチョウザメキャビアに高級食材のキャビアとしてのイメージを持たせるのは無理がある
と誰でもわかると思います。
ではシンポフーズが胸を張って
「キャビア」そのものなのです。
と言い切ってきた、アメリカ産のヘラチョウザメキャビア、本場の価格はどのくらいなのか。友里ツイッターのフォロワーがそのサイトを探してくれました。
1オンスで$14.25とありますから、換算しますと
1100円(20g)
これはサイトの小売り価格でありますから、レストランの実売価格はもっと低いことが予想できます。
そこで友里はシンポフーズに聞きたい。
これでも高級食材のイメージであるキャビアそのものなのか
オマールも同じであります。最高級と言われるブルターニュ産オマール(ブルー)の価格とインド産のオマール(千円以下)では
倍半分どころか10倍ほどの価格差
があるのではないか。以下のURLは小売価格です。
俺フラ、俺イタがオマールブルーを使うはずがなく、どのようなレベルを使っているかが想像できると思います。
ここで友里、面白いことに気がついたのです。
上述のアメリカサイトにあるヘラチョウザメキャビア瓶詰めの蓋に注目ください。
しっかり
PADDLE FISH(ヘラチョウザメ)
と大きく表記されております。
そこで日本でも売っている他社のヘラチョウザメキャビアをアマゾンで検索してみました。
グルメマルシェという会社が販売しているのですが、これにもしっかり
PADDLE FISH
と良心的に表記されているではありませんか。
それでは件のシンポフーズのものを見てみますと、要冷蔵の表記はありますが、その他は
キャビアとしか書いていない
のであります。シンポフーズの言を信じるなら、ヘラチョウザメは
「キャビア」そのもの
のはず。それならなぜ他社が
わざわざ「PADDLE FISH」と表記するのか
の不思議。
あくまで友里の推測でありますが、シンポフーズ以外の他社(アメリカも)は
ヘラチョウザメは別もの
と考えているからとの結論に達したのであります。
最後に。
シンポフーズの取締役営業部長へ昨朝返信しましたが、この原稿を書いている時点で返事は来ておりません。