早朝に早速近くのコンビニで「週刊朝日」と「女性自身を」を購入しました。
予想通り「船場吉兆」の不祥事関連の記事に、8行ほどの私のコメントが載せられておりました。料理評論家、レストランジャーナリスト、料理記者、調理学校関係者など26人に取材を申し込んで回答はわずか8人。なぜか有名人ほど皆口が重いというか固いそうです。ヨイショはいくらでもするが問題提起はしないというこの業界の問題点がここに表れています。でも驚いたのはこの記事の1つ前の企画。あの過食のオコチャマ・来栖けい氏と「カンテサンス」の岸田シェフの3ページにわたる対談です。この企画があるのならぜひこの会談に出席させていただきたかった。
「女性自身」は「行ってはいけない3つ星はココ!」という企画で、なんとあの横川潤さんとの競演でありました。コメントも結構載っております。
両誌ともお読みいただければ幸いです。
さて皆さん、件のミシュランガイド東京版、もう手にとって読まれましたか。わざわざ買う必要があるかどうかは別にして、都心の大型店だけではなく街場の本屋でも見かけないのではないでしょうか。「売り切れ」、「完売」状態です。私も地方の方から頼まれて探したのですが購入できません。しかし、この品薄状態、本当なんでしょうか。
確かミシュランは初版15万部と言っていたはずです。いくらTVなどマスコミが騒いだからと言って、15万部が数日で売り切れるでしょうか。まわりに持っている人、それほどいますか。いくらブランド、煽り宣伝に弱い日本人だと言っても、数万部しか売れない飲食店ガイドの市場で、数日間で15万部を売り切れるとは思えません。
たまたま、裏表紙のデータを見て面白いことを発見しました。発行は勿論日本ミシュランタイヤ株式会社です。印刷所は凸版印刷株式会社。ここまでは想定内。しかしこのガイド発行にはもう一社かんでいるのです。
「発売」ということで「日販アイ・ピー・エス株式会社」が明記されています。ちょっと出版に携わった方とか本を出した人ならわかるのですが、大手取次店、通称「日販」の関連会社であることがすぐわかります。この会社の事業内容は「海外生活支援サービス、海外生活サポートサイト「CLUB JAPAN」、書籍販売支援サイト「boople」、ほか」となっておりますが、なぜ取次店の関連会社が発売にわざわざ関わっているのか、業界では新人扱いの友里にはわかりません。
取次店には他に大手の「東販」もありまして、ニッパンに強いところとトウハンに強いところと影響力がことなる街場の店もあるはずです。片方の大手取次系の会社が深く関与して大丈夫なのだろうか。
これはあくまで友里の推測ですが、このミシュラン、初版の15万部を一気に書店へ出さないのではないか。出荷調整をしているのではないか。もしくは初版15万部といいながら印刷が間に合わなかったのではないか。
よく売れているように見せるため、はじめに5000部刷っていても、3000部を初版扱いし、残りの2000部は増刷の体裁をとる手法があるとも聞きました。
飲食店で「予約困難」と言われたらどうしても行きたくなるもの。「売り切れ」と言われたら余計に購買意欲を掻き立てられ、ミシュランが欲しくなるというものです。
私はこの客に飢餓感を植え付けて人気を煽る手法を「アロマフレスカ戦法」と言っております。最初は完全に満席にしない、店のキャパの半分だけのオープンで予約困難にする、などの見事な戦略が当たった1つ星イタリアン・アロマフレスカのオープン当時の戦法です。
もしかしたら、ミシュランガイドもこのような飢餓感を与える戦法をとっているのではないかとへその曲がった友里は考えてしまうのですが、天下の取次店に問題提起してしまうと以後の出版の際に難しい問題が出る可能性があるかもしれないので、本日はここまでとさせていただきます。