途中経過でありますが、アメリカ下院の公聴会での豊田社長の受け答えがTVで報道されています。涙を流しながら女性の
欲深いトヨタは恥を知るべき
といった厳しい証言もあったようです。いくつかの州知事から「トヨタ擁護」がでているようですが、アメリカ全体としては「袋叩き状態」ではないでしょうか。議員達の中間選挙対策と言ってしまえばそれまでですが、中間選挙は急に決まった訳ではありません。ファイヤーストーンやGMなどビッグスリーでも公聴会で吊し上げられたのですから、アメリカの子会社なら予想ができたのではないか。アメリカトヨタの見通しがかなり甘かったと私は考えます。
?豊田社長は
成長のスピードが速すぎて、安全が最優先される順位が崩れた。
と自社の「前のめり戦略」を反省したとのこと。でもその誤った舵切りを誰がしたのか、その責任を追及する声がトヨタ社内だけではなく日本で沸いてこないのが私には不思議に感じます。
GMを抜いてはいけない、といった不文律を破り拡大路線をとった社長はだれなのか。
私が思うに、歴代社長の中では奥田碩相談役、張富士夫会長、渡辺捷昭副会長の3人か。ところがアメリカで袋叩き状態になってからこの3人、まったく表に出てこなくなりました。
下記のように、豊田社長を孤立させ辞任に追い込み、創業家を排除するためのダンマリだとする見方がありました。
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1002/24/news045.html
私はまったく違う見方であります。誰が見たって、今のトヨタの苦境は「前のめり経営」の結果。現社長もそれを認めているわけですから、彼ら歴代社長は、世間から自分たちが舵切りを間違えたと指摘されたくないためしばらく逃げ隠れしているのではないか。
アメリカの追求をかわす為にも、ここはスケープゴートというのでしょうか、舵切りを間違えた歴代社長の責任を明かにして追求する姿勢を全面に打ち出した方が良いのではないかと私は考えます。
うまくいった時は社長のお手柄、失敗した時は責任とらない、では大会社の社長は気楽な稼業としか言いようがない。リターンを得たいならリスクをとる覚悟は当たり前、個人的にリスクをとりたくないなら経営者や幹部になるなと私は考えます。
トカゲの尻尾切りの逆、「元頭」をこの際斬り捨てるほどの英断を下してトヨタには再スタートしてもらいたいと思います。