ここがヘンだよ関西人 あっという間の撤退を恥と思わない厚顔無恥な料理人たち

本日は実名短評編の予定でしたが、出張先に訪問店の写真データを持って行くのを忘れたためアップを断念しまして、昨日に続き昨年発信したメルマガで好評だった「関西変ネタ」をアップさせていただきます。

本日はあっという間の海外撤退にもかかわらずダンマリを決め込んでいる3つ星和食店主にスポットを当ててみます。

海外へ出て行く(支店を出店する)時は威勢が良いのですが、相手にされず逃げ帰ってきた時はダンマリを決め込む3つ星和食の店主たち。
しかも逃げ帰った当月に、他ジャンルの高額フレンチへタニマチ接待で乗り込んでバカ騒ぎまでするのですから、その厚顔さには開いた口が塞がりません。
それでは京都を代表する過大評価3つ星店の海外出店惨敗とそのことを開示しないヘンな店主たちについて述べていきます。
あれは一昨年春、初めてのシンガポールへ出張した時のことであります。
シンガポールの料理に多くの期待を抱くことは無謀との事前情報から、仕事以外の目的は“衰退一途の日本”と違う活況さを実感することに重きを置いたのであります。

早朝に到着したのですが、アーリーチェックインのリクエストながらまだ部屋の用意が出来ていないとのことで時間がかなり余りまして、仕方なく昼飯を兼ねてリゾート・ワールド・セントーサへ行くことを決断。
ついでに時間があったらこの複合リゾートの目玉、ユニバーサル・スタジオへも入ろうかなと…。

実はこのシンガポール初訪問、期待しなかった料理店訪問の一番の目的は京都吉兆の代表者の名前を冠した

kunio  tokuoka

でありました。吉兆とは直接関係ない徳岡邦夫氏個人によるシンガポール出店。といっても単なる名前貸しの

ロイヤリティ商売

と聞いておりましたが、どんな料理をどのような値付けで出しているのかチェックしたかったのであります。ところが事前に予約をしようとカード会社に問い合わせをしたところ、「内装工事で夏まで閉店している」との連絡にビックリ。

おいおい、一昨年5月(当時)にオープンしたばかりでもう内装工事かよ

オープンして2年も経たずの内装工事、普通に考えたら集客不振の為の

テコ入れ

としか思えない。
実際の閉店、もとい、内装工事のための休業の様子を昼食の合間にチェックするのもリゾートワールド訪問の大きな目的でありました。

カジノを併設しているごちゃごちゃしたホテルを通り過ぎてユニバーサル・スタジオへ向かう途中、広場のようなところの1階にこの「kunio tokuoka」はあったのであります。

土曜日だというのに客が余りいないリゾートワールド。
後に入ったユニバーサル・スタジオも日本のディズニー関連と違って活況感がありませんでしたから、この地域がすでに賞味期限切れなのか。

入口と思われるところに近づきましたら、「改装工事でしばらく休業」(要約)という貼紙のようなものがあるではないですか。
確かに「renovation」で今年半ばまでクローズするとありますが、ドアはぴったり閉まっておりまして工事をしているようには見えません。

ネットで検索しましたところ、一般のブログや徳岡邦夫氏のブログ(kunio tokuokaのカテゴリーで検索した下記URL参照)では、一昨年までの営業は確認できるのですが、その後の状況は友里征耶の検索力では確認ができなかったのであります。

http://kyotokitcho.seesaa.net/category/8581737-1.html

だいたいなぜ夏まで内装工事をダラダラと半年以上もしなければならないのか。
なぜオープン2年も経たず内装工事をしなければならない状況に陥ってしまったのか。

内装工事に何か月もかけること自体が不自然

と考えるのがまともな推理。そこで調べましたところ当初は

原発事故の影響(放射能汚染の恐れ)で、日本から食材を輸入できなくなって閉店していた

との話も漏れ聞いてしまった。大胆に推測するに、その後いつの間にか

内装工事で閉店続行

としてしまったのでありましょうか。

隣のスペースにもテナントが入っていないように見えましたが、経済活況と言われているシンガポールでの「kunio tokuoka」の

自称内装工事による休業

京都吉兆の代表・徳岡邦夫氏のブログには「kunio  tokuoka」というカテゴリーが未だに残っているのですが、その数はわずか3ブログ。
しかもオープンのお知らせとサイン会のお知らせの他は、

意味不明の「作麼生(そもさん)」(2011年12月30日付け)

というタイトルの何が言いたいかサッパリわからないもの。

http://kyotokitcho.seesaa.net/category/8581737-1.html

閉店したとも書いてありませんが、その後の店の様子がまったくわからないのであります。
ということは

まだ内装工事で休業中

なのでありましょうか。

 

数年間にわたるの内装工事を続行中の「kunio tokuoka」、

内装工事期間世界一とギネス申請

を友里はアドヴァイスさせていただきます。

 

さて次なる厚顔店主の海外逃げ帰りは

ロンドンにあった菊乃井の分店

であります。まずは以下の英文記事をご覧ください。

 

http://www.bighospitality.co.uk/Business/Hakkasan-closes-Chrysan-Japanese-restaurant

 

あれは一昨年の9月頃だったでしょうか。
正確には「菊乃井」の村田吉弘氏個人(菊乃井とは直接関係ないらしい)が、アラブ首長国連邦(UAE)のファンド会社「ハッカサングループ」と提携(早い話が「名前貸し」の延長線上)してロンドンにオープンした

Chrysan(クリサン)

当時は日本でもかなり注目されておりました。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/121007/wlf12100712000006-n1.htm

岡田敏一さん(存在を知らなかったけどサンケイの記者?)は上記のように熱く語っていますが、まさか

わずか半年で閉店

とは思いもよらなかったことでありましょう。みっともない。

ロンドンには多くの出稼ぎ日本人(日本人ソサエティ内が濃い関係だそうです)が在住し、最近は質が向上しているといっても食に関しては後進だったイギリス・ロンドン。
かくいう友里も、この菊乃井分店(正確には村田吉弘氏個人の名前貸し提携)は

ある程度成功するだろう

と予想していただけに驚いたのであります。村田氏は

世界のあらゆる料理のなかで最も優れているのが「和食」
中途半端な日本食と違う、本格的な和食を世界に広めたい

と言っていたとか。
でもこのファンド会社ハッカサンは、昨年末、このChrysan近くにチャイニーズ「HKK」をオープンしているんですね。
上述の英文記事によると

there is a strong demand for Chinese concepts both in the City as well as Greater London

ロンドン人は和食よりチャイニーズが大好きだったようです。

ハッカサングループは、この「HKK」の成功に気をよくしての(Chrysanはロンドン人にウケなかった)

村田斬り → チャイニーズへの舵切り

これが「Chrysan」わずか6か月での閉店劇の真相ではないかと友里は考えます。

しかし恐ろしきはアラブ人。おそらく当初は3つ星料理人の村田氏に強烈なラブコールを送ったと推測しますが

役に立たないとあっさり切り捨てる

ドライな性格だったようです。

前述のわずか1年で閉店状態に突入した「Kunio Tokuoka」の記録を上回る

速攻撤退

村田さん、さすがであります。“若造”徳岡に負けじと

わずか半年で閉店に持っていった

村田さんの負けず嫌いは筋金入りであると考えます。
しかしこの閉店隠蔽は徳岡氏を真似たようで、店のお知らせなどに一切書かれておりません。

http://kikunoi.jp/information/2013/

天下のウォールストリート・ジャーナル紙は

『クリサン』のKaiseki Menu(懐石料理)は一人前85ポンド(約1万700円)で高級な和食レストランの中では比較的安い。そして村田氏の腕前があれば、ロンドンに伝統的な懐石料理が根付くかもしれない

と報じたとのことですが、わずか半年での閉店は

村田氏に腕前がなかった

という証左であると考えます。

まあ、このロンドン夜逃げだけならまだ可愛いのですが、村田さん、夜逃げしてきたその当月に、厚顔無恥にも恵比寿の「ジョエル・ロブション」でバカ騒ぎしているんですね。タニマチの奢りで。

村田氏も村田氏ですが、こんな料理人に媚びへつらうフレンチシェフ(渡辺雄一郎エグゼクティブシェフ)も問題であります。
詳しくは以下の友里ブログをご覧ください。

http://p.tl/174m

関西人が吉兆の徳岡氏や菊乃井の村田氏に面と向かって

なぜ夜逃げを公にしないのか

と問わない不思議。いや今後も海外での出店でひと儲けを狙う店主たちへの警鐘として

なぜ夜逃げとなったのか

の自己批判を要求しないのか。

こんなぬるま湯状態だから、フレンチ、イタリアン、スパニッシュ、鮨ではいつまで経っても東京の足下に及ばず、肝心要の

京料理までも劣化が進んでしまっている

と友里は考えます。
さて最後に。前述の岡田敏一さんは

村田さんは「和食」の世界遺産登録に向けて活動を続けてきたことでも知られています

と述べていますが、和食が世界遺産に登録されても、3代目・村田吉弘氏が受け継いだ

遺産(菊乃井グループ)が枯渇

しないことを祈るばかりであります。