普段は寝入るのに1分もかからない友里ですが、帰宅したら届いていた御殿場事件真相追求のこの本を読んでしまい、その読後感の悪さからしばらく眠ることが出来ませんでした。
総ページ数が200以下のうえ、文字が大きく隙間が多いからかあっという間に読めてしまう内容。長野キャスターの文章に読後感の悪さを受けたのではなく、検察や判事のいい加減さ(正確には誤りを認めない強情さ)に憤慨したからであります。
裁判所が死刑判決を下す際は
死刑をなんとか回避するためその理由を見つけようとする
とはよく聞きますが、今回の裁判
裁判所はなんとか被告達を有罪にするため、その理由だけを見つけようとしていた
としか思えない。昨日のブログで述べましたが、アリバイが成立し犯行が不可能と証明されたら(犯行を受けたと訴えたその時間帯は他の男性とデートしていた)、犯行日の前倒しを容認。
自白調書の矛盾(自白調書には前倒ししていない当初の日付)も無視し、証人の証言訂正(警察に誘導されて被告に不利な証言をしたがその事実はなかったと高裁で証言した)もスルー。
前倒しされた自称犯行日の天候に関するデータも、提出元が間違えたから訂正したいと申し出ても無視、と被告に有利な証拠を地裁、高裁が完璧に封じ込んでしまっていたのであります。
このような裁判所や検察の問題点は友里が考えるに2つ。昨日、地方では名士である検事や検事、警察幹部は仲が良いと書きましたが、その大元は
ではないか。判事と検事が一定期間入れ替わりの人事交流を意味するものですが、これを身近なものに例えると
ジャイアンツの選手と審判団が入れ替わる交流をしているようなもの
ではないか。一定期間、ジャイアンツの現役選手が審判団に加わり、審判団の現役がジャイアンツでプレーしているのと同じ。こんな状態で勝負させられたら
タイガースはじめ他球団は勝負にならない
のは当たり前であります。他球団とはこの場合「被告&弁護団」であります。
検事と判事がじつは「同じ穴の狢」であるという現実。これで真の司法の独立が保てるのでしょうか。
もう1つは彼ら判事や検事の意識の問題であります。難関といわれる試験をパスしたくらいですから、彼らはある種の
特殊技能
があるのは認めます。でも公務員(特別職)となってしまうと、単なるその特殊技能を勘違いしてエリート意識だけが膨張。ついには
俺たちが間違うはずがない
という全能の神みたいな意識になっているのではないか。
特殊技能はあるけれど、一般常識がなく単なる世間知らず(判事は癒着をさけるためという理由で判事仲間以外の他人との接触・交流を極力避ける。検事達はかれら専門の飲み屋で飲んでいる)なだけなのですが、間違わない、間違いが許されない、という勘違いから
間違いを指摘されても絶対に認めない
となっているのが問題ではないか。
しかしこんな司法を改革するのは実は簡単。昭和天皇の詔書ではないですが、管轄する法務大臣か総理大臣、もしくは国会決議で
検事や判事は特殊技能をもっているけどただの人間。世間知らずでしょっちゅう間違いをおかす可能性があります
と宣言すればよいのです。この宣言で検事や判事の肩の荷はかなり軽くなるのではないか。
そしてもう1つの処方は判事と検事の完全分離だけではなく
地裁、高裁、最高裁の完全分離
であります。今の制度は最高裁が持ち株会社、高裁が本会社、地裁が子会社みたいなもの。上下で人事交流があるだけではなく、ある意味サラリーマン的な
ヒラメ目線
もありますので、地裁の判断を高裁が、高裁の判断を最高裁が冷静に検証することは不可能。今のシステムでは身内意識がどうしても働いてしまいます。
でもこれでは真の意味で三審制が成り立っていない。(最高裁は憲法違反などしか判断しないので、実際は限りなく二審制に近い)
そこで完全に独立組織にして地裁・高裁間での
馴れ合いや傷の舐め合い
を排除するというものです。そして如何に多くの
下級審での判断間違いを指摘できるか
を上級審の判事の考課査定に採用する。民間企業並みに競争させチェックさせるわけですから、このシステムなら
御殿場事件のような上級審判断は絶滅
するのではないかと純粋な友里は考えるのです。
しかし長野智子キャスターも甘い。犯行日前倒しなど前代未聞の訴因変更を認めた高橋祥子元裁判長に取材をかけ、適当にスルーされておりました。
友里だったら当人ではなく、いるかどうかわかりませんが、子や孫に
あんたの母さん(婆さん)の判断は適切だと思うか
と聞くと思いますが、これって何か法律に違反するのでしょうか。
裁判官の多くは定年退職後の天下り先として
公証役場
が用意されていると聞いております。高橋元裁判長が暢気にこのような天下り先に安住しているかどうかは知りませんが、特殊技能があるからといって
何の責任もとらなくてよい現行制度
はおかしいのではないか。リスク(責任も)をとらない人たち(政治屋や大企業役員も)にまともな仕事が出来るとは思えません。
他称暴行未遂犯の元少年達は昨年末に自称被害者の女性に対し、「虚偽の被害申告などで有罪判決を受け、精神的苦痛を受けた」として静岡地裁沼津支部へ
2000万円の損害賠償請求を提訴
したようです。果たして今度は立場が変わり、被告人が原告に、被害者が被告となって法廷闘争に入るのですが、この自称被害者である被告の代理人を引き受ける
弁護士がいるのか
世間が注目し、長野キャスターはじめマスコミも張り付く民事裁判で、証拠的には被告に厳しいだけに
売名行為で引き受ける弁護士がいるとは思えない
のであります。かなりの弁護料を覚悟しなければならない可能性がある自称被害者女性。小さな嘘の代償が大きかったことを自覚する日がくることを見守りたいと思います。