ここ数日の間にいただいたメールの中で、 「世良田」に行こうと電話を入れたら、「一見客お断り」で予約を受けてもらえなかった、という内容のものが数件ありました。
友里は原則、会員制や一見お断りの店をとりあげないようにしております。一般読者のスタンスだと豪語している人間が、一般客が行けない店へ行っての「行った自慢」をするのは意味がないからです。ただ、集客を狙って、あたかも会員制、一見お断りを装っている店、たとえば「喰いきり 江ぐち」のような「会員制偽装」の店は取り上げてきました。ところがこの「世良田」は本当に一見お断りだったようです。
麻布十番でオス牛の高額ステーキを出している「大田原牛超」の帰り、同伴者に「隣だから」と連れて行ってもらった「世良田」。勿論店内は満席で、脂ギトギトのステーキで胃がやられていましたから食べませんでした。そんな気安さがあったからか、昨年出した共著「グルメバトル」の取材のための予約電話、店はその口調で常連と思ったのでしょう。「初めてですか」といった質問はありませんでした。
電話口にでる人によって、「一見お断り」の言い方に違いがあるそうです。「申し訳ありませんが常連の方とお越しください」と言われた方、「うちは初めての方は断っています、常連の方しかいれていないんです」と言い放たれた方。後者ではかなりカチンとくるはずです。
私のブログをみて訪問を決意、結果不愉快な思いをされた方もいらっしゃると思います。ここにお詫び申し上げる次第です。
しかし、こう言ってしまってはまた怒られるかもしれませんが、所詮「焼鳥屋」。そこまでの入場制限をする必要があるのでしょうか。
オープン当初から「一見お断り」のはずがありません。最初は常連客など存在しないからです。恐らく、評判が評判を呼び、予約が殺到しだして今まで支えてきた常連客が入りにくくなった結果の処置であると考えます。「バードランド」や「伊勢廣本店」、「ぎたろう軍鶏 たかはし」と違って、本当に美味しい焼鳥を提供している店だと思うのですが、それを多くの人に知らせることができず誠に残念。
この店が一見客を拒否し続ける限り、人気だけで全然旨くない「バードランド」や「たかはし」の実態が世間に広がりません。今後もレベルの低い焼鳥で一般客を惑わし、儲け続けてしまいます。これらの店は、「世良田」に足を向けて寝られないでしょう。
一日の予約数で常連枠と一見枠を作ったらどうか。週に一日か二日、一見デーを作ってはどうか。色々と対策はあると考えます。
昨年私は結構焼鳥を食べ続けた期間がありましたが、この手の料理、そうは食べ続けられるものではありません。結構胸が焼け、胃がもたれる料理であります。
今は常連の予約で本当に満員かもしれません。しかし、それがいつまで続くものなのか。将来どうなるかはわかりません。鳥インフルエンザなど予想外のアクシデントで鶏肉の価格が慢性的に高騰してしまう可能性もあります。そうなれば、今の価格で満足している常連では対応できないかもしれません。
常連重視は必要でしょうが、新規客の開拓は飲食店に限らず、すべての営業にリスク回避策としても必要であると考えます。