「ゲーテ 4月号」 山本益博氏批判 3

幻冬舎は本気で山本益博氏の「評論家生命」を断って引退させようと考えているようです。そこまで徹底したスタンスでなければ、武士の情けをかけるというか、「おねだり妻」に倣った「おねだり益博」と揶揄して「タダ飯要求」や編集者への「タカリ」を実名挙げて暴露することまではしなかったでしょう。
「雑誌や週刊誌のレギュラーをいくつも持っているので取り上げさせてもらいたい」とマスヒロさんに言われれば、宣伝になるとその後要求される「タダ飯」に応じる店の気持ちはわかります。特に集客が芳しくない店はマスヒロさんの掲載が正に喉から手が出るほど欲しかったのかもしれません。
でも、「かどわき」みたいな人気店では、そのような裏取引が通じなかったということです。
これから山本益博氏に取り上げられ紹介される店は、「タダ飯食わせたの?」、「どんな便宜供与をしたの?」と疑いの目を向けられることは避けられない。日本人は裏取引を嫌いますから、かえって評判を落とす可能性も出てくるわけで、ミシュラン掲載拒否だけではなく、「マスヒロ掲載拒否」の店も増えてくると考えます。
「ゲーテ」の「宇田川悟X見城徹 対談」では、「彼の評論家生命は終わり」、「評論家生命を断たれたと思う」といった記述が3ページの誌面で4ヶ所もでてきます。「見かけ倒しの権威も完全に崩壊」、「彼はもう無理」といった表現も入れれば6ヶ所になります。
しかし、果たして本当に山本益博氏の料理評論家生命はこれで絶たれるでしょうか。絶たれた方が日本の飲食業界が健全な方向へ向かうと私は考えますが、「タダ飯要求」くらいでは他のマスコミが追随しないのではないか。そうなると厚顔なマスヒロさんのことですから、この部分的な嵐を乗り越えてしまう可能性も大きいのです。
私は「タダ飯」問題より、ミシュランに関与していながら「自分は絡んでいない」と否定した発言を問題視するべきだと思います。幻冬舎が言うように、マスヒロさんがミシュランの黒幕の一人であるとしたら、その否定発言は完全な「嘘」ということになります。「嘘」は執筆者、評論家としては致命的なことです。
「タダ飯」、「ピンハネ」は店側の協力も必要ですからマスヒロさんだけの問題ではないですが、嘘発言は彼個人だけで責任を取らなければならないからです。
「ゲーテ 4月号」をネタにしたブログは今日で一応終わります。かなり引っ張ってしまった気もしますが、前々から公然の秘密とこの業界で噂されていたことを白日のもとに晒した幻冬舎の姿勢に、ジャーナリズムを標榜する他のマスコミも続いてほしいものです。
果たして山本益博氏は貝になったままか、反論するか、それは一般読者の反応次第です。マスヒロジャパンや、彼を起用している企業への問い合わせが増えれば対応せざるを得なくなるでしょう。
マスヒロさんを「山本先生!」と崇め、信奉していると宇田川氏に暴露された伊藤章良氏もすり寄る相手を間違えたとしか言いようがない。
彼の弁解も聞いてみたいものですが、「さとなお」さんと同じく密室取引が得意なようですのでダンマリを決め込むのではないかと思います。