風水が悪いからか、それともただの偶然なのか、店オープン、店閉店、新店オープンを繰り返す建屋が結構目につきます。当然ながらそのような店は普段から客が少ない。西麻布近辺を歩いていると、そんな場所がなんと多いことか。
中華、ダイニング、スープ屋からついに博多チムそば屋になったビル。相変わらず客が入っていません。その近くの小さなオーガニック料理店、以前はイタリアンでしたがやはり閉店してしまいました。地域が悪いということではないでしょう。西麻布4丁目付近では、「鳥よし」や「すゑとみ」、「アッキアーノ」など割と流行っている店が多いからです。特に「アッキアーノ」は狭い階段で3階まで登らなければならずその立地条件は最悪のはず。かたやチムそば、オーガニックは1階ですからはるかに条件がいいはずです。
やはり風水が問題なのでしょうか。
私は両店とも訪問したことがありますが、風水を問題にする以前の、店のコンセプトに問題があったのではないかと考えます。安ければ良いというのではなく、やはり料理店は「料理」を主役にコスト対効果を客に充分感じさせなければだめではないかということです。安かろう、悪かろうでは客は来ません。
さて、本日の本題。やはり西麻布4丁目、日赤通り近くのバブル的な建屋。私の記憶でも、1階、地下と店が定着せず何回も交代してきました。1階部分は今はドッグカフェとして何とか耐えているようですが、問題は地下部分です。昨年このブログでも取り上げましたが、江川卓氏、アーネスト・シンガー氏の祝いの花が届いてオープンした「まっくろう」。六本木で接待族、業界人などに人気だった同名店(ウシオ電機の関連でした)の関係者を中心にした創作料理店と聞きましたが、1年持たず内装工事に入ってしまいました。なんでもあのやはり業界人に人気の「アッピア」が入るとの噂です。もともとこの「まくろう」もアッピア系ではないかといった話もありましたから、子供の不振にいよいよ親が乗り出してきたといったところでしょうか。
キャンティの流れをくむ「アッピア」、パフォーマンスだけで私は好きではないイタリアンですが、今でも予約困難な店だと聞いております。恐らく分店を出してもその勢いは落ちないはず。世に業界人は沢山いらっしゃるからです。オープンして数か月後、この「第二アッピア」が盛況を維持しているか。もし閑古鳥となっていたのなら、風水の存在を私は信じることにします。
また、「オーグードジュール」の分店「ミノビ」も1年と数ヶ月でコンセプト変更して、創作和食から気軽なフレンチになったこともここにお知らせします。シェフが退職したというのが理由のようですが、それならなぜ同じ創作和食を続けなかったのか。今度のシェフは「メルヴェイユ」のスーシェフだった人らしいですが、やはり創作和食は不評だったのでしょう。