第965回 旅館の料理としては秀逸、指月 1
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- 2006年4月27日(木)
マスコミや口コミでよく聞きますが、
実際訪問して満足される事が多いでしょうか。
「あさば」、「炭屋」、「俵屋」
そして最近では高額なだけがウリの「強羅花壇」。
支払い時に満足感を持たれて店をあとにされた旅館が
沢山あるかどうか。
「料理がおいしい旅館」と雑誌で知り、
奥湯河原の「指月」を初めて訪問したのは10年以上前の事でした。
あまり期待しない訪問だったからでしょうか、
確か初夏という
あまり食材的に恵まれていない時期だったにもかかわらず、
供された料理はどれも満足するもの。
旅館の料理、わざわざ奥湯河原までいった、
といった立地や条件の妙も後押ししたかもしれませんが、
旅館料理としてはかなりのレベルだと判断しました。
初回の訪問ほどの驚きはありませんが、
その後の再訪でも、期待を決して裏切らない安定した料理に
私は今でも時たまではありますが、再訪しております。
湯河原駅からタクシーかバス、できれば自宅からは車で訪れたい、
有名な料亭旅館「海石榴」より奥に位置する小さな旅館であります。
本館はわずか4部屋、内風呂付きの部屋もありますが、
貸切の2つの家族風呂がありますから、
部屋数から考えて内風呂なしの部屋でも充分でしょう。
かなり制限した部屋数、
宿泊客以外にも夕食を提供する営業方針といっても
売り上げは想像できます。
おそらく祝祭日前夜以外の平日でも、
宿泊客などが途絶えないのでしょうか、
経営が順調のようでして、昨年の訪問で知ったのですが、
道向うに露天風呂をそれぞれ備えた
2部屋の豪華な離れも出来ていました。
食事は部屋ではなく専用の隣接した建屋のカウンターでする方針。
料理長は体一つで、両館を行き来していますが、
クオリティ落とさず大丈夫なのか、
ちょっと心配になる点であります。
この料理長は京都出身、京の食材を取り寄せた「京料理」が
この旅館の最大のウリとなっております。
<明日につづく>