第964回 味がわからない業界人向け、アザブハウス 2

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  • 2006年4月26日(水)
料理で直球勝負できない「仕入れ食材」に「調理スタッフ」。
よって奇を衒ったキャッチが必要となっての
「23時間営業」の店が誕生したわけです。
料理の質で客を釣れるなら、管理も苦労する23時間営業なんか
営利会社がするはずがありません。

結論からいわせていただくと、
普通の生活習慣の人には再訪するメリットは皆無、
よって私は一回の訪問でやめました。
よってデータは古いかもしれませんが、
経営者、コンセプトが変わらない限り、
改善されているとは思えません。
メニューはシンプル。
2種の生ハムやシーザーサラダをいれて
前菜は8種(2千円前後)、魚は3種(2千円台)、
肉も仔羊、鴨、牛の3種(3千円以下)で、
炭水化物系(千円前後)はミートソースとピラフしかありません。
イベリコ生ハムは、
ランクはたいしたことないと思いますが唯一マシなもの。
追加で頼んだプロシュートは質が悪く連れも口にしません。
ミートソースのツメは甘く、
仔羊のブレゼは煮込みすぎで肉の香りや味は飛んでいます。
質も良くない代物でしょう。突合せの野菜も下処理が雑。

パート厨房スタッフですから仕方ないと言えばそれまでですが、
これをイタリアンと言えるのか。
ワインサービスも最悪。
バイザグラス対応ですが、
残り1杯分しかないボトルを真逆さまに澱毎注いでいったスタッフも
当然バイトなんでしょうね。
何の問題意識も持ち合わせていません。
小山薫堂氏は
「味のうるさい客に磨かれ、
時間が経つほどに料理はよくなっていくだろう」
と書いていましたが、味のわからない、
あんた達「業界人」が行き続ける限り、
料理が磨かれる事はないと私は断言します。

<結論>
俄かグルメの放送作家、すずきB氏も薦めていますが、
建屋の雰囲気だけで料理は素人同然。
イタリアンではなく、高額ファミレスと考えて下さい。
昼でもサービス料が10%かかります。