第939回 「自腹」の論点をずらしちゃいけない、「さとなお」さん
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- 2006年4月1日(土)
「さとなお」さんのスタンス変更を批判しました。
自腹の覆面客としての飲食店の評価で注目を浴び
支持を得た人でしたが、噴きあがる自己顕示欲を抑えきれず、
今後の安定収入をも考えたようで、末永い飲食業界との共存を選択、
食材生産者や飲食店の宣伝マンとして
「ヨイショライター」に成り下がってしまったと書きました。
ヘタなライターよりも有名なこの副業ライターは、
山本益博氏、犬養裕美子氏に次ぐ
知名度や影響力を持つかもしれないのに、
同じように業界と手を結んでしまった変節漢、
もう一人、一般読者や一般客に有害なライターが出現してしまったと
糾弾しました。
もう当初のように「自腹」ではなくなってしまっただろうと
駄目押ししたのですが、
彼はこの「自腹」という言葉には敏感なんでしょう。
他の問題提起にはいっさい得意の「スルー」ですが、
「さなメモ」で「会社の金ではいっさい外食をしていない」と
不自然に弁解されていました。
彼に借りがある伊藤さんも、
対談コラムで「彼は会社のお金で食べていない」と
これまた前後の脈絡なく不自然にバックアップされていました。
しかし、私は「自腹とはいえない」と書いただけで、
「電通の経費で食べまくっている」と書いたつもりはありません。
彼は確たる立証をしていませんが、
電通の経費で食べていないというセリフを信じたとしても、
それがそのまま彼の場合「自腹客」と言えるのかどうか。
JTAという営利企業の旅サイトで、
「美ら島」などの特定の生産者や店を
持ち上げヨイショするコラムを書いている姿勢。
営利会社の宣伝に一役買っています。
「さぬきうどん」や「沖縄の食材や店」の
紹介本を書いているスタンス。
TVのヤラセやお涙頂戴と同じで、
煽る本は販売部数が伸びるのですが、
スタンス変更は印税稼ぎである、
と書くとまた、友里の嫉妬と言われるでしょうか。
しかし、まともだった時に出した「ジバラン」は、
話題になりましたがそれほど部数が売れなかったのは事実です。
そして特定の店や料理人を取り上げ、カリスマ化して煽るスタンス。
マスヒロ氏の手法を真似ているとしか思えません。
タニマチと思える人に芸者遊びをさせてもらい、
今後も経験をつんでいきたいとの発言。
ムツゴローさんなど有名人との会食自慢に、
特定バレエダンサーなどの宣伝。
自分の関わった企画の宣伝も忘れていません。
本業の得意技というか、色々とタイアップすることによって、
自分の価値をより高めていく処世術をみると、
かれの強かさがわかります。
数え上げたらキリがないですが、
本業の傍ら、こんな事をしている人が、
たとえ印税や原稿料と本業の給料だけで外食しているとしても
「自腹」と大見得切れるのか。
自著の販売促進のため(印税目的)、
スタンス変更して煽りライターに変身、
次々ヨイショ煽り本を出版し、覆面自腹で築いた知名度を利用して、
煽り取材で営利会社の宣伝サイトに執筆し、
航空会社の宣伝にも一役買う。
勿論執筆依頼の増加も狙った上での戦略です。
でもこれじゃ、山本益博さんとそんなに違いがないではないですか。
マスヒロさんだって、
印税や原稿料、プロデュース料から食べているはずです。
収入がいったん会社に入れば経費扱いになるでしょうが、
根本は同じ。
厚かましいマスヒロさんではありますが、
それでも自分を「自腹の料理評論家」とは言っていないんですよ。
電通の給与も多いでしょうが、
彼の副収入は本業に対してかなりの割合と想像します。
佐藤尚之(もう本人は本名を開示しています)としての
本業収入を除いた、「さとなお」としての収入だけでも、
ヘタな専業グルメライターより多いのではないでしょうか。
友里も印税や原稿料を外食費に当てています。
本は2年前が最後ですから、
最近は日刊ゲンダイのコラムの原稿料が主体ですが、
その原稿料はどなたも想像がつくものでしょう。
週に1~3回、しかも年に半年くらいだけ。
平均すると月の副収入は「ロオジエ」2回分でしょうか。
(勿論一人分として)
それでも、好きな外食費用の助けとして
ありがたくいただいております。
絶対ありえませんが、
友里が「さとなお」さんと同じように批判精神を封印し、
飲食業界にすりより、ヨイショ煽り記事を乱発して
各方面からの執筆依頼を期待し、
営利会社の宣伝サイトに寄稿するようになったら、
そして本業に対する副収入の割合が高くなったら、
「自腹」の看板は下ろすことでしょう。
拙著にも書きましたが、私が取り上げるような店には、
原則会社経費を使いません。
接待が皆無と言うのではなく、
弊社の取引先と私が取り上げる店がマッチしないからです。
中には、評価し終わり
掲載を終えた段階で、客を連れて行った店も2~3ありましたが、
非常に稀なことであります。
また、人に奢ってもらうことはほとんどありません。
芸者遊びやクラブ遊びに興味があるわけではなく、
行ってみたい店、好きな料理や食材、
ワインなど酒類の選定が思うようにならない「逆接待」は
息がつまるだけだからです。
どうしても断れない場合だけで、
年に1回か2回くらいしかないでしょう。
我々の仲間は、原則男女も関係なく割り勘。
飲む量も関係ありません。