第909回 TVに出たいが為のヨイショ記事かい、犬養さん
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- 2006年3月2日(木)
オープン早々の
赤坂のタイ&ベトナム料理屋「ナムサオ」というところへ行ったら、
犬養さんの祝いの花が届けられていて、
最近は彼女がヨイショ記事を書いた雑誌まで置かれていると。
この雑誌が「ヴォーグ」というファッション誌であることを、
またまた別の読者の方から教えられ、私は早速購入したのです。
普通ならまったく手にしない女性ファッション誌。
わずか半頁の記事のための680円の支払いでした。
実はこの店の存在はオープン前から知っておりました。
コラムでも取り上げた記憶がありますが、
一本立ちして俄かにグルメに変身した
放送作家・すずきB氏のブログで、
かなり露骨に事前宣伝されていたのです。
何の事はない、すずきB氏がプロデュースした店ですから、
煽るのは理解できますが、
他の訪問店を☆から☆☆☆まで
3段階で評価しているブログですから、公平性を疑います。
他の店の評価も信用できない。
しかも、この「ナムサオ」のオーナーシェフの名が、
鈴木董氏だとか。
すずきB氏と同姓なのはまったくの偶然なのか。
ごく近い姻戚関係ではないかといった噂を聞いた事があります。
それよりも問題なのは、
不用意なヨイショ記事を書いた犬養裕美子さんです。
すずきB氏はそのプロファイルなどで、
最近は似非グルメ番組の製作に携わっていると知りました。
もう終わりましたが、「魂のワンスプーン」もその一つ。
そしてそれに出演してつまらないヨイショコメントをしていたのは、
ほかならぬ犬養裕美子女史でありました。
TV局の正社員の怠慢からか、
どんどんこの手の「放送作家」がこの業界に跋扈しております。
数え切れないほどいるようですが、
彼らの仕事はもう台本を書くような地道なものではなく、
番組の企画を考える会議に出席して
あれこれ好き放題発言することが主体。
本来、TV局のコンテンツは最重要アイテムのはずですが、
それをフリーの外部の人に任せて、
正社員たちはそれを受け入れるだけ。
番組製作も丸投げがほとんどですから、
製作会社や放送作家の隆盛は、
TV局の正社員の怠慢の結果といえるでしょう。
重要な実務をしていないで
高給をとっているTV社員が結構いるのですから、
不思議というかある意味甘い業界のようです。
偶然ですが、2/20発売の週間ポストでも、
TV業界の批判記事が特集されていました。
自動車会社が、フリーの部外者を招いて
新開発の車のコンセプトを協議するでしょうか。
しかも彼らは、年収も正社員より多く、
他のライバル会社にも出入りしている外部の人間です。
トヨタが日産やホンダにも出入りするような
フリーの部外者と最重要事項を協議するとは思えません。
製薬会社や他のまともな業界でも
おそらく考えられないことでありますが、
TV業界はそれが一般的なようで、
まったくお気楽な業界と言えるでしょう。
そんな新番組の企画に口出しできる放送作家、
キャストなどにも影響力を持っていると聞いていますが、
すずきB氏などその放送作家に取り入ることは、
犬養女史などフードライターには、
今後のTV出演がかかっておりますから最重要なことなのです。
TVで名を売り料理人や「純粋な読者」への影響力を保持、
結果雑誌などの原稿依頼、
そして店コンサルへ結び付けたいという思惑が誰でもわかります。
わざわざ開店祝いに花を贈って、
ヨイショ記事を書いてご機嫌を取る。
自分の商売に結び付けたい気持ちはわかりますが、
一般読者にとってはそんな裏取引は
デメリットだけで何のメリットもありません。
自分の利益のために、
本来の自分のお客である「読者」を裏切る行為。
この人の書く料理店評価記事がまったく信用できないのが
おわかりになると思います。
来栖けい氏も「ナムサオ」へ花を贈ってしまったとか。
業界人に取り込まれた、若き裸の王様である副業ライターは、
これからの長い人生、どう進んで行きたいのでしょうか。