第902回 メインが代わり映えしないのが残念、ビンゴ 1
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- 2006年2月23日(木)
変わったシステムをウリにしたイタリアン
「Bingo(ビンゴ)」が一昨年オープンしました。
広尾駅から徒歩10分、
元バーをほとんど居抜きで転用したカウンターをいれて
キャパ20名弱に、厨房2名、サービス1名のスタッフです。
カウンターは変に高くてあまり居心地が良くありません。
テーブル席もそれほど座り心地はよくなく、
余裕の配置には程遠いもの。
要は、初期投資を抑えた出店ということで、
この店は本当にヒロから独立したオーナーシェフの店だろうと
想像できるのです。
どの雑誌か忘れましたが、
この店の開店資金の内訳、用意した資金、借金、
設備改造費、賃料、保証金、運転資金などの
明細が載っていたのを思い出しました。
確か、総費用が3~4千万円の範囲だったと記憶しています。
料理はお任せコース(6500円)。
8皿ほどで、野菜を多用した料理は量も充分なのですが、
客全員が同じ料理を食べている光景がこの店の特徴というか、
シェフは同時に同じ料理しか造らないというスタイルを
ウリにしております。
シェフは決めた順番で料理を造り続けるので、
入店した客はその流れに途中から参加することになります。
食材比率を上げてCPを高めることを考えた結果、
同じ料理を一度に造ることで、歩留まりやスタッフ数など
経費を削減できるこのシステムを思いついたとのこと。
確かにスタッフ数は最小限に近いものがあります。
食材や調味料なども一度に使ったら倹約になるでしょう。
しかし、これでは、入る時刻やその日の先客の状況で、
パスタか他の野菜料理か前菜か、スタートする料理がわかりません。
最初が肉料理に当たってしまった場合は
どうするのか聞きましたところ、
肉は1回パスすることが出来るとのことでした。
最近は、〆にパスタを出す店、
たとえば「カーサ ヴィニタリア」が受けていますから、
前菜、パスタ、メインという順番に拘る必要はないかもしれません。
お腹が空いているときに
肉を味わいたいと思う方もいらっしゃるでしょうが、
このシステムで困るのは白、赤ワインをボトルで頼む場合の
抜栓順でしょうか。
<明日につづく>