第894回 いつのまにか店情報を開示してきた、ウメモト 2

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  • 2006年2月15日(水)
このウメモトのウリは一年中食べられる上海蟹味噌にあるようです。
特殊な冷凍のようですが、
年中食べられると有り難味がなくなると思うのは私だけでしょうか。
冷凍をその月毎に解凍して食べるイクラのようなものです。
やはりイクラも生の時期が美味しいはず。
上海蟹味噌といえども例外ではないでしょう。

料理は単品としてエビチリ(頭つきのクルマエビ2尾で3150円)、
酢豚(アプリコット風味3150円)の他、
「シェフス」に似たものがありますが、
どれも非常に少量でかなり不経済です。
いくら食材の質を上げたとしても、
この量ではかなり減価率は低いはず。海老2匹で3千円ですよ。
あまりの小ポーションですから、
大人がお腹一杯になるために何皿頼んだらいいのか。
よって、7千円から3万1500円まである
コースを頼んだ方が無難となります。

コースにも、エビチリや酢豚など
甘すぎてお酒ではなくご飯が進む料理がベースになっております。
高額コースはフカヒレや眼高鮑が入っています。
フランス産の鳩などもあります。
眼高鮑、フランス産鳩が中華とどう合うのか疑問でありますが、
この使用食材の「能書き」に、
業界人やフード・レストランジャーナリストたち、
来栖王様は惑わされたと推測します。
「シェフス」の常連の食後感では、師匠の店の方が良いとの結論に。
私もシェフ、マダムの性格は好きではないですが、
CPでは師匠の店に軍配です。

強いてこの店の食べ方を言うならば、
7千円のコースに単品をいくつか追加するといったものでしょうか。
どれも少量で傑出したものではない中庸なお味。
最高値の鮑は事前予約ですが、
3万円強という価値を感じませんでした。
一人当たり軽く1万円を超えないと、お腹さえも満足できません。

<結論>
何回かの訪問で、3800円のコースの存在に気が付きました。
露出も多く、フード・レストランジャーナリストたちの
バックアップもかなりのものですが、
わざわざ行くほどの店ではありません。