第876回 サロン的な店になるらしい、レトワール
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- 2006年1月28日(土)
それとも今となっては情報が一年早すぎただけか、
色々とご意見をいただいた「レトワール恵比寿閉店問題」。
今回は間違いないでしょう。
この1月をもって恵比寿の店を閉め、
中目黒近辺へ移転するとの確かな情報を入手しました。
前々から三鴨シェフは、今の立地を気に入っていなかったようです。
でも店前にあったラーメン屋「山頭火」は店代わりしていますし、
恵比寿近辺は今もトレンドであるはず。
店前の雰囲気がイマイチなのは、
弁当屋やコンビニが目立つ「ブルギニオン」も同じでありますが、
こちらは今尚集客には苦労していないようです。
シェフの腕は両人とも上ランクと思いますから、
移転してキャパを変更することで
今までの問題をクリアできるのかどうか。
今回は、キャパをかなり抑えて「お任せコース」で
より高額設定の「サロン化」で、
常連客、マニア重視を狙っているようです。
私は認めていませんが、
純粋なファンも多い小林シェフの「フォリオリーナ」の
成功を参考にしたいのではないか。
恐らく今でも人件費を抑えていますが、
新店ではマダムと二人だけの運営にするのではないでしょうか。
「ブルギニオン」の菊地シェフとちがって、
万人受けしないどちらかというと癖のある三鴨シェフ。
私はオーナーシェフではなく、
寛容な経営者の元で雇われシェフとして権限を与えられて、
好きなように振舞う(ただし厨房からホールへは出ない)のが
最も彼の才能を生かせる手段と再三述べてきましたが、
今回の「サロン化」には膝ポンでした。
相性の合わない客が多いですが、
反面この手のタイプを好むマニアックな客も存在します。
キャパ、スタッフと固定費を押さえ、
高額化した客単価をそれなりに食材や調理に反映すれば、
うまく運営できるのではないかと考えます。
ここ数年、まだまだレベルは高いですが、
自慢の「野兎のロワイヤル」のクオリティが落ちてきた
との意見を多く聞きます。
自分を受け入れてくれる客に絞って、
しかし、客への還元を忘れずに頑張れば、
今度はうまくいくのではないか。
新店のオープンが楽しみであります。