第836回 マスヒロさんへの根本的な疑問 6エルブジのレポートは矛盾だらけ
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- 2005年12月5日(月)
「料理王国 12月号」で山本益博氏が
「エル・ブリ最新レポート」を書いているが、
自己矛盾だらけなので取り上げて欲しいというものでした。
早速購入して驚いたのですが、この雑誌も「大人の週末」と同じく
マスヒロさんを重用しているようで、
巻頭のこのレポートの他、巻末にも何やら
ピントはずれな食材の話が4ページにわたって展開されていました。
実名を挙げてベタ褒めすることによって
恩着せるのが彼の仕事ですが、鮪の仲買人の話では、
フジタ水産を「F」とイニシャル表示するなど
珍しい表記がありました。
恐らく取り上げても何ら便宜供与を期待できないので
実名を挙げなかったと推測します。
さて、エルブジのレポートですが、
フェランの店へ行くのはレストランで食事をするというより
「科学の実験」に立ち会うようなものだとのこと。
「とにかく、レストランでおいしい食事を楽しみたいという
一料理ファンは行かないほうがいい店」と言い切っています。
「おいしくない」とは言っていませんが、
一般客には理解できないだろうと読者を見下した態度、
しかしこんな実験料理を出す店をこの何年も
「天才シェフ」の店として宣伝し、煽っていたのですから、
いい加減と言うかその場しのぎで
一貫性の欠片もない人手あることがわかります。
「丼物」が得意なだけなのに偉そうなことを言って
と私は感じた次第です。
「純粋な読者」を最大のお客さんにしている「自称料理評論家」が
言うべき言葉ではないと思います。
誰のお陰で食べていけると思っているのか。
見下している「純粋な読者」あってのマスヒロさんです。
一家言持つ食通や食べ込んでいる方だけの世の中になったら、
「純粋な読者」が正しい知識と経験を積んでしまったら、
犬養さんと同じく
真っ先に職を失ってしまうのがおわかりになっていない。
また、エルブジは世界に一軒あればいい。
フェランの料理から刺激を受けるだけでなく、
そっくり真似する人が続出するのは疑問である
と言い放っております。
食材への敬意が疎かになる危険も見え隠れするとか。
しかし、模倣した料理を出していた「旬香亭グリル メルカド」を
エルブジ料理が味わえると絶賛していたのはマスヒロさん、
貴方ですよ。
また自身がプロデュースしたために不振が続いている
「ゲンテン」も、エルブジ料理の和食版と宣伝していました。
可哀想に、煽てられて角館から連れ出された「無垢な料理人」は、
銀座客のシビアな判断をうけて、
後悔しているのではないでしょうか。
まったく彼の発言はいつも指摘しますが
整合性、一貫性が無く終始矛盾しています。
だいたいマスヒロさんはエルブジを取り上げた本で
大きなスペースを使って
店名は「エル・ブジ」ではなく「エル・ブリ」だと
力説していました。
私はこのロサスの奥の店だけではなく、
セビリアの通称「エルブジホテル」まで行って
発音を確認しましたが、両店のスタッフはいずれも
「エル・ブジ」だと言っておりました。
確かに奇を衒っただけで
決しておいしい料理とは言えないエルブジ料理。
食材がなんだかわからないようにわざと加工しすぎるのは
確かに食材を疎かにしているといえますが、
そんな暴挙をなぜフェランだけには許すのか、
評論家ならはっきりその訳を説明すべきでしょう。
代弁させていただくなら、
ロブションも認めたフェランに擦り寄ることにより、
自分も権威化して
「純粋な読者」を手なずけたいだけなのでしょうけど。
また自慢話もありました。
当時小学校2年生の娘さんを連れて行ったら
不思議な料理がでてくるので泣き出し、
フェランが舌ヒラメのムニエルを造ってくれて
「ご機嫌」(自分の娘に対しての表現ではないでしょう)が直った、
これは象徴的な話だとあります。
家族を含めて何様のつもりか。
私がご一緒させていただいたご家族は
(「ご」などの丁寧語は他人に対して使うのでは?)、
当時小学校1年生の娘さんを連れていらっしゃいましたが、
20時から翌日の1時近くの5時間近く、
30皿以上の料理を(勿論大人と同じコースです)、
じっと食べ続けておられました。
勿論泣かずに奇を衒った料理にびっくりしながらも喜んでです。
「サンパウ」でも大人のコースを食べていましたから
来栖王様も脱帽でしょう。
小学生の自分の娘もエルブジへ行けるのだ、
「純粋な読者」よ、我家はレベルが違うんだぞ、
どうだ参っただろう、と自慢したかったのでしょうが、
上には上がいるということがおわかりにならないマスヒロさん。
小学生にもなって店で泣いてしまう娘さんでは自慢にもなりません。