第772回 ワインの諸々 74ユーロになってから高すぎないか

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  • 2005年10月2日(日)
リラの時は邦貨換算が面倒くさかったですが、
いざユーロに転換してから
これほど日本の物価と比べても高いと感じることになるとは
思いませんでした。
日本で1本百数十円のミネラルウォーターが
平均すると1.5ユーロほど。
高いショップでは2ユーロのところもあり、
一番安いと思った店でも日本と同じくらいの1ユーロでした。
日本の水は輸送費がかかっているはずですが、
現地に近いイタリアでなぜこんなに高いのか。

ビールも飲食店では8~9ユーロ。
千円を軽く突破していますが、
日本では料亭でも千円を超えることは少ないはずです。
グラスシャンパーニュも20ユーロを超えたところもありましたし、
普通のリストランテでも、
前菜、パスタ、メインが20、30ユーロも珍しくありません。
観光客の行かない店がほとんどでしたが、
それでも店内は満席なのですから不思議です。
イタリアは安めだとの先入観は、
ここ数年の訪問で崩れさってしまいましたが、
在住の知人に聞くところ、
ユーロ導入のドサクサで5割は便乗値上げされたのではないか
とのことでした。
最終的な支払いが日本より安かったのは、
先週も書きましたが
数十ユーロでまともなスティルワインが選べるからでして、
料理だけならばどうなっていたことか。
勿論、トラットリアやピッツェリアなど
10数ユーロで料理を満足できる店もありましたが、
ホテル代も含めて年々値上がってきているようで、
行きにくくなったのも事実です。

日本はデフレというか、同じ店では価格の変動が少ないですが、
欧州はエスカレが基本です。
「サン パウ」や「エル ブジ」など有名店でも、
代表されるコース料理は年々値上げしていますから、
かなり日本の高額店に近づいてきました。
パリなどの3つ星店では
3万、4万円料理でかかるといった現象にもなっているようです。
ユーロへの転換と、欧州の新しいグルメブームでの価格見直しで、
我々日本人にはかなり敷居が高くなってしまったと感じています。