第762回 銀座に進出したのはやはり間違い、逸喜優 1
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- 2005年9月22日(木)
交詢ビルの飲食店の全容がわかった時、
私は都心で知られていない店が結構あるのに驚きました。
その中でも「逸喜優」(いっきゅう)は、
碑文谷のいわゆる街場の鮨屋に思えて特に注目しました。
そして、まずは進出前の店を味見しなければと、
すぐさま訪問したのです。
ネットでは主にランチに人気があり、
夜は結構高額になる地元では有名店とのこと。
他に二子玉川と南久が原へ2店暖簾分けしているようです。
恐らく交詢ビルか三井不動産の関係者が柿の木坂辺りに住んでいて、
この地元で人気の主人に出店を口説いたのではないでしょうか。
私は碑文谷店を訪れ、まったく街場の鮨屋レベルと判断、
銀座進出は厳しいのではないかと感じたのです。
主人は既に不在。
おそらく新店の開店準備の為に銀座に詰めているのでしょうが、
若い職人の供するツマミと握りは
今流行の鮨屋のレベルではありませんでした。
アン肝など刺身以外の小鉢もいくつかあり、
刺身は同じタネで生と茹でか炙りの2種ずつ出してくるのが
ここのスタイル。
握りでは、シャリが力不足なのは
タネ質が中レベルだからかもしれませんが、
それでも支払いは2万円を超えましたから、
今流行の有名店とたいして変わりません。CP悪すぎです。
交詢ビルの店もオープン当初は、
碑文谷の常連客などで賑わっているようでした。
店内は清潔感ある明るい照明で、カウンターは10席、
脇に小さな個室があります。
しかし、ショーケース式で今風には感じません。
つけ場では主人と2番手の二人が対応していましたが、
2番手は「お決まり」の客にでさえ、
握るタネの部位などを主人に一々確認している
不思議な光景をみました。
2番手は取り扱うネタや部位を独自に決定できないようですが、
その客はあまりいい気持ちはしないでしょう。
<明日につづく>