第704回 ロオジエに異様な団体客が・・・
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- 2005年7月14日(木)
以前のコラムで述べましたように、
あの「ロオジエ」のシェフ、ボリーさんが
この7月2日から現場を離れることになり、
特に6月はボリーさんの最後の料理を味わいたいとのことで、
常連客をはじめ予約が殺到して
店内はかなりの賑わいを見せたそうです。
新シェフになったからといって、
直ぐに料理がまったく変わるわけではありません。
聞いた話では年内はボリーさんのメニューでいくとのこと。
あれだけのグランメゾンですから、
ボリーさんがいなくても
クオリティーがそう落ちるとは思えませんし、
実際、今まででも土曜日はボリーさんが休みでしたが、
客は常連を含めて来ていました。
ただ、マスヒロさんが煽ったからでしょうか。
この6月で二度とボリーさんの料理が食べられない、
というような扇動を各種雑誌で言い続けたのが
大きく影響していると思います。
しかし、マスヒロさんがロオジエ、ボリーさんを持ち上げだしたのは
最近ではないでしょうか。
少なくとも今の地に再オープンした当時は、
そんなに扱ってはいなかったと記憶しています。
如才ないというのか、
彼の独特の嗅覚から接近しだしたということでしょうか。
そして、私の内輪もそれに釣られたのかどうかわかりませんが、
6月の下旬近く、仲間を集ってロオジエに駆けつけたそうです。
席に着くときはホール中央にいつもと違う
大人数用のテーブルがセットされているなと感じたそうですが、
シャンパーニュを飲んでいるとき、
ぞろぞろと10名ほどの団体客が入店してきたそうです。
なんと、グランメゾンで、
簡単ですが各自自己紹介をはじめたことで、
この会は何かのオフ会であると確信、
振り返ってみたらその団体の中心には、
あの見慣れた「髭」のおじさんが。
そうです、山本益博さんの会だったのです。
すかさず服装をチェックしたそうですが、
私のコラムを読んだからかわかりませんが、
トレードマークだった流行らないスタンドカラーのシャツではなく、
普通のシャツカラーだったとのこと。
しかし、ジャケットは間に合わなかったのか、
今までのような垢抜けないタイプのものだったそうです。
その後は料理とワインに没頭して楽しみたかったようですが、
マスヒロさんの性格でしょうか、
自慢話や薀蓄話をかなりのボリュームでしゃべるので
気になって仕方がなかったそうです。
ボリーさんの持っている「MOF」という称号を、
「日本で言えば人間国宝のようなもの」、
「フランスでは1985年のワインを頼んでから、
85年のエビアンもオーダーした(ジョークのつもり?)」、
「ロオジエは3つ星に匹敵する」
などボリーさんへのヨイショと自慢話が終始続いていたそうです。
薀蓄や寒い冗談を聞きながら、決められたコース料理を、
10人で多分ボトル3本(泡、白、赤でしょうか)と
かなり少なめなワイン、
各ワイン1杯ずつしか飲めない計算で、
私だったらこの条件ではまず応募しません。
各自チェックはしないでそのまま帰ったようだったとのことで、
あらかじめ参加費は銀行振り込みだったのでしょう。
マスヒロさんの分は参加者持ちだろう、明朗会計だったのかな、
といった推測をするのは私だけでしょうか。