第703回 あの店は今・・・ ナリサワ 2
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- 2005年7月13日(水)
ノンヴィンのシャンパーニュが7500円くらいからあり
高くはありません。
リストも3枚ほどあり、ハーフボトルも用意していて
それなりには頑張っていますが、
ブルゴーニュは村名で1万円強、1級畑で2万円近く、
特級畑は2万円を軽く超え、かなり値付けは高い。
最高で10万円くらいまで用意していますが、
頼みやすい価格帯に割高感を感じます。
反面、ボルドーにやや安め、古めのものがありました。
しかし、料理の価格からみると、
高級店を目指していると思うのですが、
その割にデザートワインが貧弱。
ハーフボトル対応が主体で、グラス売りは3千円が1種だけと
選択肢はなく、手が出にくいシステムです。
デザートワインはどちらかというと、
抜栓しても日持ちするワインですから、
柔軟性を出していただきたい。
他のグランメゾンでは、
イケムでさえグラス対応している店があるからです。
そして新しく雇ったソムリエの説明にも不満。
求めても個々のワインの味わいや造り手の説明をせず、
そのヴィンテージの出来の一般的な良し悪しの説明に終わるのでは、
ワイン好きな客にはその存在は必要ありません。
ジビエを入れた2万5千円のコースは
個人的には柚子風味の牡蠣以外は満足するもの。
意識的に出されたのか、魚や肉のポーションも大きく、
白トリュフも追加でしたが、
かなり降りかかっていて満足度は高かった。
惜しむらくはジビエの野兎、
風味は良かったがソースのツメが私には若干物足りませんでした。
ワインが高いので安めのものを飲んでも一人4万円超。
頑張った自分へのご褒美として
ジビエの時期での訪問はいいかもしれませんが、
銀座ではこの支払いなら
ワインを含めてより満足する店があるのも事実です。
<結論>
デザートワインを含めた
ワインの品揃えと値付けを改めてもらったら、
かなり行きやすくなるのではないでしょうか。
ただし、客層に合わせたのか、
全体に無難なおとなしい料理になってしまったようで、
食通や小田原時代の常連にウケ続けるかどうか、
青山へ出てきて1年半、これからが正念場でしょう。