第693回 ワインの諸々 63残ったワインはどこへ?

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  • 2005年7月3日(日)
東京ではあまり見られないサービスに、
関西の有名店で遭遇して私は驚きました。
京都の有名イタリアン「イル ギオットーネ」での
ワインサービスです。
以前大阪の「ポンテベッキオ」を取り上げた時述べましたが、
さして安いとは思えないワインリストですが、
ハーフ対応というのでしょうか、
きっちり半値で半分飲ませてくれるというのです。
しかも、両店とも残った半分ではなく、
新しいものを目の前で抜栓していました。

私は、今秋、なんと丸の内に出店してくるという
「ギオットーネ」の情報を聞きつけ、
勘違いして出店してくる丸の内店との比較のために是非、
今のうちに京都の本店を訪問しなければと
頑張って予約して突入しました。
肝心の料理は、京都にあってこそ人気がでているだけのこと、
競争の激しい東京に出てきたら埋没すると感じましたが、
本人はわからないのでしょうね。
また、周りで推す人たちがいるから
舞い上がってしまったようですが、
地方から上京して何年もうまくいっている店があるかどうか。
先達の料理人たちの悲劇を学習していないと考えます。

さて、このワインの半額・ハーフ対応サービス。
元々のボトルの値付けを仕入れの2倍以上で設定していますから、
キャッシュフロー的には半額で売っても損にはならないでしょう。
残りをスタッフで飲んでも構わないでしょうし、
業界人とか芸能人、
俄かワイン通にうまくプレゼンして飲ませてしまえば
その分利益は回収できます。
東京でもグランメゾンで常連になりますと、
このようなサービスに運良くあたることがありますが、
その場合は大抵、
入り口付近で芸能人が食べている時だけだと聞きました。
業界人、芸能人も一般常連客に貢献しているということでしょうか。
逆の場合、つまり芸能人や業界人があけた残りを
一般客がいただくという場合もあるようですけど。