第590回 この支払額でも納得か、高台寺 和久傳 1

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  • 2005年3月22日(火)
久々に訪れた京都で楽しみにしていたのが
「和久傳グループ」の本山である高台寺店への訪問でした。
あの「幸村」の主人がいたディフュージョン版である
「室町 和久傳」の1万5千円超の料理、
庶民的でクイーンアリス化している
「京都 和久傳」の8千円料理と、どちらも疑問であった私は、
ネットなどで絶賛のこの本店で
夜の2万5千円コースに挑戦したのです。

京都駅からタクシーで1千円チョイと結構近い立地。
付近は同じような料亭や旅館が多く風情があって、
「正に京都だね」と感じさせてくれます。
通された座敷は華美ではありませんが、落ち着くもの。
さすが京都の高級料亭だと感じたのですが、
その後、見てはいけないものが目に入ってしまいました。
窓下の壁紙が剥がれていたのです。
これほどの高額請求する店にしては脇が甘い。
これから、京都有数の高級京料理を食べられるという高揚感が
若干萎えてしまった瞬間です。

この店の特徴は
初っ端に「造り」が出てくると言う事前情報の通り、
最初に供されたのは「カワハギ 肝付」(11月時)。
鯛が出てくるのではと読んでいましたが、
この時期旬であるカワハギは、
厚めに切られ刻みネギがかかっていましたが、
ネギが必要ないほど旨みがありました。確かにおいしい物。

また、懐石料理の華であるお椀のタネは
この時期定番のグジと玉子豆腐。
カツオを使っていない出汁だと思うのですが、
淡いながらかなりの余韻が続きました。

<明日に続く>