第577回 確かに繊細だが秀逸かどうか、流石 2

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  • 2005年3月9日(水)
では肝心な蕎麦はどうかと言うと、
10割蕎麦とは思えない細めなもので、
ざるの出汁つゆもカツオが強く
人によって好き嫌いがあるでしょう。
そば自体も水切りが悪いのかべちゃべちゃした食感で
私は好きではありません。

山本益博氏が絶賛していた「ひやかけ」は、
冷たい出汁に入った蕎麦で、
こちらの方が、コシがあって蕎麦自体は美味しくいただきましたが、
そのまま飲み干せる出汁は、
それほど奥深い味わいを感じるものではなく、
ただのおいしいレベルのもの。
1千円は量を考えると高いものと考えます。

15食限定の黒挽蕎麦が1500円、
温泉卵、揚げ玉、わかめが入ったぶっかけ蕎麦には
何と辣油まで入って1600円。
とろろ蕎麦も1600円と破格の値付け。
どれもそれ1食ではまったくお腹が膨れないボリュームですから、
ツマミをいくつか頼んでお酒を楽しみ、
〆に蕎麦でお腹を満たすには
昼でも一人軽く5千円は超えてしまうでしょう。

しかし私はこの店の「お通し」システムに異議があります。
昼間だと言うのに、ビールを頼むと「付き出し」が登場。
そして会計時にしっかり突出し代として、
500円加算されていました。
夜ならまだしも、昼のビールで500円加算はいかがなものか。
その後2回ほど、付き出しを忘れたのか加算がなかったのですが、
4回目にはキヌカツギと蒟蒻で加算が300円。
請求したりしなかったり金額が変わったりと
方針が一定していません。

<結論>
高額蕎麦価格ですが、量も少なくCP悪すぎ。
マスコミのバックアップがあった割に、
13時過ぎには客はまばらで、
しかも限定の黒挽蕎麦が残っていました。
強気の価格設定が裏目に出ていると思われます。