第49回 ワインの購入方法に関して その1量販店について

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  • 2003年7月6日(日)
どうせなら安く購入したいと思うのは
ワインに限ったことではありません。
レアなワイン、古いヴィンテージのワインなど
入手困難なワインでも、
少しでも安く購入したいと思うのは人情です。

でも、ワインは生き物というか、同じワインでも
それぞれ瓶ごとに個体差があると言ってもいいくらい、
生まれは同じでも育ちなどで変わってくるものです。
値段の他に味わいに影響を及ぼす品質管理が
重要なファクターになってきます。

料理店でもそうですが、味、雰囲気、サービスなど
すべてが完璧でしかも徹底的に安い店が存在しないように、
品揃え、保管状態など完璧な店はそんなに安くは提供できません。
経費がかかっていますから。
逆に量販店など安く提供することを目的とした店で、
多くを期待するのは酷と言うものです。

経験則ですが、多店舗展開しているワインショップなどの
量販店では「それなり」のワインだけを頼んだほうが無難です。
つまりは格の低い、本国でも安いデイリーワインや、
高格付けワインなら非常に若いワインにすることです。
デイリーワインも若いものしか原則ありません。
何が言いたいかというと、シャトーなりドメーヌといった
ワイン生産者からリリースされて
あまり日が経っていないワインに絞ることです。
保管時期が短いほうが悪影響を受けにくくなります。

すべての量販店の保管状態がイマイチだと
いっているのではありません。でも、日本での保管は良くても、
安く仕入れるためのルートの為、
輸出側の保管に問題がある場合も多いのです。
既にやられてしまったワインは、
いくら日本でちゃんと保管しても復活しません。

ボルドーなどでは、特にファーストリリースといった
予約をとってケース単位で販売する場合があります。
シャトーから出荷間もないワインを入手できる
この販売方法を量販店は取っていますから、
格付けの高い高級ワインを比較的リーズナブルに
そして安全に入手できる可能性はあります。
でも、こんな若い高格付けのワインの飲み頃ははるか先ですから、
すぐにおいしく飲めるというものではありません。