第452回 もっと安かった、次郎 豊洲店

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  • 2004年10月22日(金)
今年はじめだったでしょうか、
「すきやばし 次郎」について
色々グラフ社の編集者の方と話した時、
偶然見つけたという
この「次郎 豊洲店」のHPのURLを教えられました。

直ぐにHPを開いてみると、
「すきやばし 次郎」本店で修業した人が
その看板を出すことを許された認定店で、
コハダなど仕事は次郎と同じ。
しかし価格はお決まりで数千円の値付けとあり、
びっくりしました。
本当に次郎の許可を貰っているのか、
探究心の強い友里はすぐさま「すきやばし 次郎」本店へ
確認の電話を入れました。
友里とは名乗りませんでしたが、電話口にでたスタッフから
「確かに豊洲店は暖簾分けした店です」との回答をもらって納得、
いつかは行きたいと思っていたのですが
先日訪問する機会に恵まれました。

豊洲駅から徒歩で10分以上かかるでしょう。
駅前の居酒屋、焼肉店の街頭勧誘を振り切って、
公団の1階に位置する鮨屋までたどり着くには覚悟が必要です。
ここまで出張ってきて、街場の普通の鮨屋なくらいなら、
この割引券で焼肉を食べて帰った方が良いか、
といった考えもちらつきました。
ネットでの評判もそんなに図抜けたものではなかったからです。

カウンター8席、テーブル2卓、
主人と女将の見た目はまったく街場の鮨屋で、
ネタ箱ではなく普通のショーケースも街場の鮨屋を連想させます。
お決まりだけで「お任せ」というスタイルがないのではないか、
といった連れとの心配事は杞憂に終わり、
ツマミを加えたお任せ握りでスタートできました。
ツマミは本店と同じく握り用のタネをそのまま出してきます。
酒飲み用に細工したツマミは本店でも出さないので、
本店で修業していないのでしょうが、
豊洲でも同じスタイルを貫いているのは、
このような立地では不利、
また売り上げ増に結びつかないと私は考えます。

当然でしょうが、主人は最近流行の鮨屋のお約束のように、
「どこどこ産の・・・です」と言わない(言えない)で
刺身や握りを出してきます。
価格を考えると、
産地に拘れるタネを仕入れるのが無理なので当たり前なのですが、
自慢のコハダは悪くはなかったですが、
シャリが弱くてちょっとタネ負けしていると感じました。
ヒラメ(縁側付)、中トロ、しめ鯖、新イカ、
いわし、アジ、赤貝など高額店とはまったくレベルは違うものの、
色々展開しているヘタな「・・・勘」や
麻布十番の「まつ勘」よりはCPを考えたらましかもしれません。

焼酎をボトルで入れて一人1万円前後。
普通に飲んだならば、8千円前後と推測します。
次郎の分店ということで、一見の価値はあるがしかし、
街場の鮨屋をちょっとレベルアップした鮨屋。
やはり鮨はタネの質が一番左右される食べ物だと再確認しました。
干瓢巻きは本店より私の好みでしたが・・・